バス車両基地DVD発売！展望映像はカメラ6台で撮影！監修は手老善氏
●そもそも東急バスとは？
路線数は全111路線。
輸送人員は2012年度で約1億5千200万人。1日平均で、約41万8000人。
バス停総数は約2900本。
乗務員数は約2100人。
――ものすごい規模ですね！車両の保有台数は？
手老さん「2013年3月31日現在、918両です」
――手老さんのおすすめの東急バスの車両基地（営業所）はどちらですか？
手老さん「高津営業所です。東は渋谷駅、西は向ヶ丘遊園駅、南は川崎駅と、幅広いエリアを担当しています。1962年開設なので歴史もあり、2012年に50周年を迎えました。高津営業所の車両基地は非常に広く、およそ100台のバスがパズルのように行き交い移動していく光景は見ていて圧巻です。DVDの収録場所に選んだのもそのためです」
――なるほど！ひとつ疑問があるのですが、早朝の車両基地にはバスがギッシリと並んでいますが、前日の夜に営業所に戻ってきた順に並んでるんですか？
手老さん「実は、倉庫番ならぬ車庫番の方がいらっしゃいまして、早く出るバスは前の方、遅い時間に出るバスは後の方という具合に、翌朝にバスが出庫する順番に並べであるんです。高津営業所の場合は、ラッシュ時には1分に1台くらいの間隔で出庫していきますので、スムーズに出庫できるようにバスの位置も計算し尽くされているわけです」
――ひょえ〜〜！！
●「バス前面展望映像」はカメラ6台で撮影！
手老さん「前面展望映像は、カメラ6台同時撮影を実現しました」
――なんだか、ものすごい技術革新を感じる表現ですね（笑）
例えば、カメラは運転士の頭上にも設置してあるため、大きなハンドルを勢いよくグルングルン回す姿や、足元近くにも設置してあるため、クラッチを踏むところ（半クラッチの状態も）も迫力のある映像で見ることができる。これは、プロでもあまり見ることがない映像なのだそうだ！
収録してある路線は、【黒06（三軒茶屋線） 目黒駅前発 三軒茶屋駅行（目黒駅前→祐天寺駅）
この路線を聞いてピンくる方は、間違いなく東京のバスファン。
ファンに人気の狭隘（きょうあい）路を通る路線なのである。
――ちなみに、DVDに登場している運転士さんは？
手老さん「ベテランの域に入っている運転士さんです。収録はお客様が乗っていない状態で撮影したのですが、一回で収録したため、さすがに緊張したようです。でも、運転はバッチリです」
●超レア！見かけたらラッキー。安全運転訓練車！
――「安全運転訓練車」って何ですか？
手老さん「見た目は普通の東急バスとあまり変わらないんですが、車内には大きなサーバーが積んであり、運転に関する解析ができるようになってるんです」
例えば、ギアの位置、アクセルやブレーキの度合い、エンジン回転数、燃費、前後・左右の動揺（揺れ）等が細かく記録されるそうだ。しかも、日本に数台しかないとのこと。
――ドクターイエローよりも貴重かもしれませんね！
手老さん「どこの路線を走っているか分からないという点では、ある意味、そうかもしれませんね」
ちなみに、東急バスの場合は車体の一部に帯状の線が入っているのが、通常のバスは赤色、安全運転訓練車は黄色なので、そこで判別可能とのこと。DVDでは訓練の様子を収録。
●手老さんはもともと、東急バスの社員だった！
さて、ここまで読んでいただいた皆さんの頭の中には、ある疑問が浮かんでいるのではなかろうか。それは「なぜ、ジェイアール東日本企画にお勤めの手老さんが、電車に続いてバスのDVDの監修をされたのか？」ということ。
手老さん「実は、東急バスに勤めていたことがありまして」
――そ、そ、そうなんですか！！
手老さん「子どもの頃から乗り物全般が好きだったんですけど、僕が生まれて初めて発した言葉は『バス』だったそうです」
家の前をバス（しかも東急バス）が通っていたこともあり、生まれた時から、ちょっと変わったバス好きだったのだ。ちなみに、中・高校生くらいになると、電車（主に東急）をよく利用するようになり、大学生の頃は営団地下鉄（現在の東京メトロ）の駅でアルバイトをしていたことも。
――どこの駅に勤めてました？
手老さん「表参道駅です」
働いていたのが表参道駅だなんて、なんて「乗り物エリート」なんだ！
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手老さんは表参道駅で、お客さまのご案内をしたり、ラッシュ時には俗にいう「押し屋」などをしていたそうだ。大学を卒業した後、東急バスを経てジェイアール東日本企画へと移る。
手老さんについて詳しくなったところで、今度は路線バスについて詳しくなろう。
●路線バスに関するちょっとした疑問コーナー
・バスの運転手さんは、毎日同じルートを運転するの？
バス会社によっても異なるが、シフトが決まっているため、走る路線は日によって変わるとのこと。午前中と午後とで、違う路線を走ることもある。つまり、お気に入りの運転士がいたとして、毎日同じ時間帯に待ったとしても、同じ運転士がくる訳ではないのだ。
「鉄道の場合は、例えば山手線を運転している運転士が、中央線も運転することはありません」（手老さん）とのこと。
・キャラクターブームだけど、東急バスのキャラクターはあるの？
2011年に誕生した「ノッテちゃん」。
東急バスの車両の前面（行き先表示の左側）にいる。基本的にはまっすぐ前を見ている表情だが、一部のバスの「ノッテちゃん」は、ニッコリした表情だったり、ウインクをしているような表情だったり。東急ハンズ池袋店限定でぬいぐるみも、バスの日の9/20に発売されるそうだ！
・手老さんのとっておきのバスの楽しみ方は？
手老さん「ある会社で使用されていたバスが、外装を変えて地方の会社で使われることがあるんですが、シートの柄や、車種が記されたプレートなどを見て、『このバスは、もともと○○バスで使われてたバスだな』と思いながら見るのもが楽しみの一つですね」
…なんてマニアックなんだ。マニアックといえば、鉄道ファンでおなじみの「ダーリンハニー」の吉川正洋さんや、ホリプロのマネージャーの南田裕介さんはバスのマニアでもあるという。南田さんは奈良交通のファンだそうだが、奈良交通のバスではしゃぐ南田さんの姿に遭遇できたら、それこそ超レアだ。
（取材・文／やきそばかおる）
●DVD「車両基地 東急バス」
http://www.universal-music.co.jp/tokyu-bus
・東急バス 高津営業所の一日（早朝の出庫ラッシュ、点呼シーン、整備工場での点検整備作業等も！）
・安全運転訓練車による訓練の様子を収録！
・カメラ6台同時撮影による前面展望映像
・史上初！ 高津営業所俯瞰インターバル映像収録（夕方〜夜〜早朝を通しで収録）
・3,500円(税込) 2013年9月18日（水） 発売。POBD-66002
●イベントも開催「車両基地まつり！」
2013年9月18日（水） 19:30開演
場所：TOKYO CULTURE CULTURE（お台場）
http://tcc.nifty.com/cs/catalog/tcc_schedule/catalog_130818204345_1.htm
超マニアックな知られざる車両基地秘蔵映像を見ながらの解説＆トーク、知られざるバスの車両基地の様子、東急バスをとらえたGoPro映像などレア映像満載のトークショー。
※バスファン必見のゲストも！
※東急ハンズ池袋店でも20日（金）よりイベントが行われます。
なんと！ホンモノの○○○も“来店”
