papoi

写真拡大 (全4枚)

あなたにとっていつまでも通い続けたくなるようなお店とは、どんなお店だろうか。 料理やお酒は美味しくて、リーズナブル。そんなに広くはないが、こじんまりとしたスペースに、センスが感じられる洒落たインテリア。お腹を空かせたお客たちが集まり、遅くまで賑やかに食事を愉しむ。家庭的な温かみのある一皿を囲んで、どのテーブルにも笑い声が飛び交い、親しげで和やかな表情を浮かべている。それが店の風景の一部として、しっくりと馴染んでいる。そんな光景が当てはまるのが、2007年に渋谷の青山学院裏に開いた欧風家庭料理のレストラン「Papier Doré(パピエ ドレ)」だ。

(写真上)「蝦夷鹿のパイ包み トリュフソース」3800円 要予約。 

オープン以来、コストパフォーマンスの高さとセンスあふれる店の雰囲気が評判を呼び、ワイン好きに愛されてきた隠れ家的な同店が2013年2月14日に満を持して移転。これまで通りの親しみやすい雰囲気はそのままに、新たにフレンチの名店「シェ・松尾」出身の野村裕亮シェフを迎えて、より本格的な料理と自然派ワインのビストロへと生まれ変わった。移転先は、恵比寿駅から徒歩8分。渋谷よりに明治通りから少し入った辺りだ。

(写真左)「仔ウサギの焼きロールキャベツ」2800円

「インテリア出身の私が、飲食に携わって11年が経とうとしています。お客様にもっと喜んでいただきたい、気持ち良く過ごしていただきたいと思い、移転することを決めました。」そう話すのは、オーナーの山口史郎さんだ。以前よりひとまわり広くなった店内には、山口さんのインテリアへのこだわりが随所に散りばめられている。机や椅子、シルバーやプレートに至るまで行き届いたセンスが、居心地の良いお店のムードを醸し出し、自身もファンだというイラストレーター桑原節氏によるショップカードと、店内の壁のイラスト作品が小気味のいいアクセントとなって、アイコニックに店を彩る。

(写真左)マグレ鴨の瞬間燻製とオレンジ風味のキャロットラペ \1,850 (写真右)パリのビストロ風のシックで落ち着いた雰囲気の店内。 

料理は、アラカルト、3,000円〜、5,000円〜のコース料理を用意。ワインに合う鹿や肉、豚、牛など蝦夷肉を中心にボリュームたっぷりの料理でゲストをもてなす。おすすめは、見た目にも豪華で食欲をそそられる「エゾ鹿のパイ包み」(写真ページ一番上)。サクサクとしたパイの中に、旨みをたっぷりと閉じ込めた赤身のお肉を、濃厚なトリュフソースと共にいただく。リッチで奥行きのある味わいながら、しっかりお腹を満たすボリュームがあり、肉食系女子も満足の一皿だ。

以前の店舗にはなかったバーカウンターでは、おつまみを軽くつまんでちょっと一杯といった、より気軽な使い方ができる新しいスペースができた。こちらは予約不要で利用でき、こだわりの国産クラフトビールや、フランス、イタリアを中心とした自然派ワインを楽しめる。日本ワインの品揃えも今後さらに充実させていく予定だという。

リニューアル後も、従来の顧客たちに変わらずの健在ぶりをみせてくれたパピエ ドレ。お客にとっていつまでも通い続けたくなるようなお店とは、こんな風にいつもお客さんと共に歩み、進化し続けてくれる愛すべき一軒に他ならない。

Papier Doré(パピエ ドレ)

渋谷区東2-26-16(MAP
Tel:03-3797-4969
営業時間:LUNCH 11:30〜15:00(L.O.14:00)
DINNER 18:00〜24:00(料理 L.O.22:30)
定休日:日曜日、祝日