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 昨年12月、内閣府は2009年4月のリーマン・ショック以来、景気判断を「悪化」と発表。同年に上場企業が募集した希望・早期退職者の人数は、11月時点で約1万7千人に上り、2011年のほぼ倍に。加速する人員削減は「一生安泰だと言われてきた」大手電機メーカーにまで広がり、全てのサラリーマンにとって無縁の話ではない。日本経済が長引く不況から抜け出せない今、注目を集めているのが、景気の波に左右されることなく、一生困らない“手に職”系ビジネスだ。

 超難関の弁護士や医師を除き、少子高齢化とともに年々ニーズが高まっているのが、万年人手不足と言われる看護士や介護士など、医療や福祉に関わる分野。多忙で薄給なイメージもあるかもしれないが、病院の数はコンビニエンスストアの倍以上とも言われ、介護施設は全国各地で増えているので雇用の安定性が高く、人の役に立つというやりがいも大きい。“手に職”系の職業は、市場の需要が高く、資格など“特殊なスキル”を取得して専門性に特化することで一般職より希少価値も高く、年齢を重ねても続けることができるのが人気の秘密となっている。

 一口に資格と言っても、難易度の高い国家資格から通信教育で取得可能なものまで様々だが、2008年に公開された映画『96時間』では、中年男ブライアン・ミルズが闇のキャリアで身に付けた“特殊なスキル”を次々と披露する。CIA秘密工作員の過去をもつ彼は、海外旅行中の娘を誘拐した犯人を相手に「俺は長年培った特殊なスキルを持っている。もし今すぐ娘を解放しないなら、俺はお前を追いかけて探し出す…そして殺す」と逆に脅迫。些細な手掛かりを元に鋭い観察眼と分析力で単身敵地に乗り込むと、目にも止まらぬ格闘術を駆使して、犯罪組織から娘の救出に成功した。

 心優しき父親が豹変し、愛する娘のためには手段を選ばず冷酷非情に犯人を追いつめていく姿は、観る者すべてを震撼させ、全米初登場1位、9週連続トップ10入りを記録。日本でもスマッシュヒットを記録した同作が、全世界の熱狂的なファンの声に応えて、11日より待望の続編『96時間/リベンジ』として登場する。

 『96時間/リベンジ』では、前作でブライアンに息子たちを殺害された男が大勢の手下を引き連れ、妻と娘と束の間のひと時を楽しんでいた彼への復讐計画を実行する。一瞬にして自らの置かれた状況を理解したブライアンは、娘に電話で「私と母さんはこれから拉致される お前の所にも来るだろう」と犯行を逆予告すると、迷宮のように入り組んだイスタンブールの街を視界を塞がれたまま連れ去られながらも、周囲の騒音などを手掛かりに監禁場所を特定していくという、新たな“特殊なスキル”を披露。重傷を負ったまま地下に監禁された妻と、屋外で追われる娘を同時に救出するという、より危険なミッションに挑んでいる。

 ブライアン役を演じる名優リーアム・ニーソンは現在、一般企業なら定年退職を迎える60歳。溺愛する愛娘へ向ける優しい眼差しが印象的だが、身長190cm以上の大柄で、9歳から始めたアマチュア・ボクシング選手の過去をもつ彼は、撮影前には厳しいトレーニングを行い、格闘シーンはスタントマンに頼らず全て自身が熱演。『特攻野郎Aチーム THE MOVIE』撮影時に、現役の軍のスペシャリストから本物の戦闘作戦について学んだ彼は「ジェームズ・ボンドなんて目じゃない。これは正真正銘、本物の話だからね。」と自信を覗かせる。殺しのライセンスを超える“特殊なスキル”を武器に、“無敵の父親”が再び暴走を始める。

映画『96時間 リベンジ』公式サイト

MOVIE ENTER『96時間 リベンジ』特集ページ
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