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農家の人たちが朝獲れ野菜を持ち寄るマルシェ。南青山野菜基地とveritaが発信する「マルシェのたべかた」では、フードコーディネーターゆうこさんによる旬のマルシェ野菜を使ったおいしいレシピを開発中。veritaおすすめのレシピを毎月読者の皆さんにご紹介。

秋冬野菜に衣替えをした「ヒルズマルシェ in アークヒルズ」

アークヒルズ(港区赤坂)のアーク・カラヤン広場で、毎週土曜日10:00〜14:00に開催されている「ヒルズマルシェ in アークヒルズ」。5月に訪れたこのマルシェへ、秋も深まった11月に再び足を運んだ。里芋、さつま芋、かぶ、根生姜、りんご、柿……。マルシェに並ぶ野菜や果物も、すっかり秋冬の装いに。さっそく、毎回出店している東京・国分寺の『小坂農園』さんのお店をのぞいてみた。少量多品種を栽培している小坂農園のお店は、いつも種類が豊富。この日も、小松菜や春菊などの葉物、さまざまな種類の大根やかぶ、さつま芋などが並んでいた。「この季節、おいしくなるのは里芋。気温が下がり、10月中旬以降の秋の冷え込みにあたると味がよくなります」と、小坂良夫さん。ということで、今回は、里芋を購入した。

今月の野菜 ねっとりと柔らかな肉質の里芋「土垂れ」

一般的に「里芋」として売られているのは「土垂れ(どたれ)」という品種で、関東地方で多く栽培されている。ねっとりと柔らかな肉質が特徴で、煮物や汁物の具などに使われてきた。里芋は土垂れのほかに、7〜8月に出回りきぬかつぎに使われる「石川小芋」や、ホクホクした食感の「京芋」、関西の正月料理に欠かせない「海老芋」、大型でまるいインドネシア産の里芋「セレベス」などと種類は豊富。料理をするときは、洗って乾かしてから皮をむくと、ぬめりが出にくく扱いやすい。また、酢を手にまぶしておくとかゆみを抑えられる。


「里いも」のおいしいいただきかた

○いろいろ里いものバーニャカウダ

1品目は、里芋を蒸しただけのシンプルな料理。里芋そのもののおいしさが味わえるので、いろいろな種類を用意して食べ比べてみても楽しい。バーニャカウダに入れるにんにくは、簡単につぶれるぐらいまでやわらかく煮るのがコツ。生クリームを入れてこっくりと仕上げて。もちろん、生野菜などにつけてもGOOD!

≪作り方≫
1.里芋はよく洗って、小芋はそのまま、大きいものは皮をむいて、蒸し器で柔らかくなるまで蒸す。
2.にんにくは皮をむき、牛乳で柔らかくなるまで煮て取り出し、アンチョビ、オリーブオイルとともにフードプロセッサーに入れて撹拌する。
3.小鍋に2と生クリームを入れてよく混ぜ、バーニャポットに入れ替えて温めながら、1の里芋をつけていただく。


≪材料 2人分≫里いも(石川小芋、えび芋、大和里芋など)好みのものを適量、にんにく3片、牛乳約200cc、アンチョビ3枚、オリーブオイル200cc、生クリーム100cc

○里いものコロッケ

ねっとりとした里芋のおいしさを包みこんでコロッケに。味のポイントは、刻んだ生ハムと粒マスタード。和の味わいの里芋に、洋のテイストをプラス。衣をつけるときに、小麦粉の代わりに米粉を使うと、仕上がりがサクサクに。
≪作り方≫
1.里芋は皮をむき、ゆでてつぶす。玉ねぎは、みじん切りにしてオリーブオイルで炒めて冷ましておく。生ハムは細かく切る。
2.1と粒マスタードをよく混ぜ、塩、こしょうをして6等分して丸める。
3.米粉、卵、パン粉の順で衣をつけて180度の油で揚げる。好みでリーフレタスを添える。

≪材料2人分≫里いも300g、玉ねぎ1/4個、オリーブオイル大さじ1、生ハム2枚、粒マスタード大さじ1、塩・こしょう各少々、米粉(薄力粉でも)適量、卵1個、パン粉適量、揚げ油適量、リーフレタス適宜

(料理監修/ゆうこ 、南青山野菜基地、文/横尾久美子、写真/稲毛美紗)

ゆうこ/フードコーディネーター・フードプランナー

フードコーディネーター赤堀博美氏に師事。2010年に、Food Studdio Vitaを設立。大手スーパー広告、POP撮影、食品会社商品パッケージ撮影、各種キャンペーン広告用料理作成、TVドラマの劇中料理作成、フードコーディネート、レシピ監修など食を中心として幅広く活動をする。フードコーディネーター、食育アドバイザー、食品衛生管理責任者、家庭科教員免許、華道草月流師範、だしソムリエ協会アドバイザーの資格を持つ。