【ネタバレもありの徹底解明コラム】波平さんが出身地の福岡弁を話さないワケ

 マイナビニュースの「本音ランキング」の「サザエさんで気になっていること(詳細は下記関連リンク参照)」というアンケート(※)を採ったところ、ランク外ながら「波平さんの標準語」を疑問視する声が寄せられた。九州・福岡生まれの波平さんはなぜ故郷の言葉を話さないのか、今回はその点を検証してみたい





 波平さんのご先祖は、磯野藻屑源素太皆(いそのもくずみなもとのすたみな)という武士。長男の海平が本家を継いで福岡に住んでいるため、祖先は福岡藩の黒田武士だろう。実は、あまり知られていないが、大人になった波平さんもすぐ東京に引っ越したわけではなく、しばらく福岡に住んでいた。マスオさんとサザエさんのお見合い場所は博多天神にある百貨店で、2人の結婚が決まった後、磯野一家は波平さんの転勤に従って東京へ引っ越したのだ。このときのサザエさんが19歳〜20歳くらいなので、波平はすでに40代後半。この年齢で東京へ引っ越し、福岡弁をまるで話さないのは確かに、気になることである。





 次男である波平は磯野本家を気づかって、なにかあればすぐ駆けつけられるように福岡で暮らし続けたのかもしれない。なぜなら、本家を継いだ兄、海平には娘しかいなかったからだ。一人娘のカオルが結婚し、ひとまず安心した波平さんは東京へ転勤。「この地で生きていこう」というつもりで、故郷の言葉を封印したのではないだろうか。しかし、時には屋台で酔っぱらい、「なんばしよっと!?」と方言で話してしまうこともあるのかも!? そんな波平さんも一度くらいは見てみたいものだ。





 文・塩澤真樹(C-side)





※アンケート

調査時期:2011年9月7日〜9月25日

調査対象:マイナビニュース会員

調査数:男女881名

調査方法:インターネットログイン式アンケート