地元各県の「あの日」と「いま」を発信

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東日本大震災以来、被災地の現状や声を活発に伝えてきたのが、東北各地の地方新聞だ。社員の被災、通信網や販売網の寸断など新聞社自身も大きな被害を受けながらも、被害の状況、そして復興の様子を地元に届け続けてきた。

それからちょうど1年が経つ2012年3月11日、「岩手日報」「河北新報」「福島民報」「福島民友新聞」の3県4地方紙では合同で、全国に向けた特集紙面を刊行した。

東京・大阪では街頭配布も

8ページ4色のパノラマ特集別刷で、地元各県の「あの日」と「いま」を発信するべく、「3.11」の体験を心に刻みつつ改めて未来に向けて歩き出す姿が伝えられている。人々の関心の風化が懸念される中、震災を忘れず、震災から学ぶきっかけになってほしいとの願いから企画されたもので、上記の4紙のほか、各地の地方新聞社の協力により、全国200万人の元へ紙面が届けられた。

また同じ日、新宿・渋谷駅周辺や、梅田・心斎橋周辺など東京と大阪のそれぞれ数か所で街頭配布が行われた。有楽町(東京)駅では、受け取った紙面を興味深そうに覗き込む姿などが見られ、用意した5000部がすべてなくなった。