ソニークリスタルLED


毎年1月、ネバダ州ラスベガスで開催される世界最大のコンシューマー向け国際家電見本市「コンシューマー・エレクトロニクス・ショー (Consumer Electronics Show, CES) 」とは、全米家電協会 (CEA) 主催の取引専門のショーだ。一般公開はされていないゆえに最先端の技術が各メーカーから発表される場であり、家電ファンとしても要注目のイベントなのだ。2012年は1月10〜13日に開催され、新技術搭載のプロトタイプ(新製品が量販されるまえの原型、試作モデル)が多数展示されたので振り返ってみたい。テレビそのものの機能としては有機EL、付加価値として通信機能を強化したスマートテレビが注目を浴びていた今年のショー。実はそれ以外に、業界初の新技術がお披露目されていたのだ。それがLED自発光タイプのディスプレイとして、55型フルHDを実現したソニーのCrystal LED Display(写真の画像はハメコミ合成)。RGBの光源を直接ディスプレイの前面に配列し、光の利用効率を向上させた。

既存の液晶ディスプレイとの大きな違いは、明暗のコントラストの高さ。黒は測定限界値を下回り、明所コントラスト約3.5倍。視野角180度だから、どんな角度から見ても色の変化がない。再現できる色域は約1.4倍に増え、色の階層やモアレなどに邪魔されないリアルな質感が味わえる。動画応答速度も約10倍で、プラズマテレビと比較しても、そのなめらかさは別格、しかもそれを低消費電力で実現できるというのだから驚異的だ。もともと大画面化にも適している技術とのことで、例えばシューティング系のゲーム、アクション映画はもとより、背景が暗い海中ダイビング映像なども堪能するならば、画面への没入感はやみつきに違いない。

久々の直球勝負といえる、テレビの新技術。今後の実用化への動向が楽しみだ。


ソニーCrystal LED Display試作機出展 プレスリリース



■関連記事
次世代PSなのか!? 部屋と一体になる映像システムのコンセプト映像公開―ソニー
メガネ不要の3D動画をHDの解像度で―REGZA 55X3
2台目・3台目のテレビとしておススメ!恵安の超薄型地デジ対応液晶テレビ


(MIYUKI KOMATSU)


■関連記事
ネットはバカ発見器? SNSの普及で拡大する実名制に要注意【話題】
スマホを自分で除菌するのが新常識に!? 手軽な小型紫外線滅菌器「UVサニタイザー」がオススメ【売れ筋チェック】
YES! 高須度チェック! 予想の斜め上を行く高須クリニックのスペシャルサイトに困惑【話題】
iPhoneを本格的なカメラに変えるかわいすぎるケースが登場!【売れ筋】
楽しいことにもいつかは終わりが・・・Google「Picnik」終了のお知らせが気になる【話題】