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万国博覧会の開催を機に、芸術の世界で巻き起こった「ジャポニズム旋風」。イギリスやアメリカ合衆国などで創り出された陶磁器や銀器、ガラス作品や服飾品といった品々が、どのようにして人々の暮らしに入り込み人生を彩っていったのかを、ジャポニズムに焦点をあてて探っていく展示『もてなす悦び』展が、6月14日から8月21日にかけて三菱一号館美術館にて開催される。

写真上:左から、ティファニー・スタジオ/ルイス・コンフォート・ティファニー《朝顔形コンポート》1880 年代、ガラス [アメリカ]、ロイヤル・ウースター社《吉祥文カップ&ソーサー》1880 年代、磁器 [イギリス]、ロイヤル・ウースター社《吉祥文花生》1880 年、磁器 [イギリス]

19世紀後半、欧米の各都市では、遠い異国を連想させる品々を身近におき、愛でようとする傾向が広まった。その一方で、人々の生活に新たな異国情緒を添えていくこととなったのは、新たな創造の源をそこに見出そうとした芸術家たちによって生み出された作品たちである。ティファニーのガラスの器に写しとられた様々なあさがおの姿を紹介する「あさがおの間」に始まり、日本で古くから親しまれてきた自然の情景が、欧米の生活空間に溶け込んでいった様子を銀器と版画の比較から辿る展示など、ジャポニズムという切り口から、うつわの魅力に迫る内容となっている。


写真上:左、ロイヤル・ウースター社《吉祥文カップ&ソーサー》1878 年、磁器 [イギリス]、ロイヤル・ウースター社《吉祥文双扁壺》1877 年、磁器 [イギリス]

米国在住の美術蒐集家ミヨコ&ジョン・デイヴィー夫妻から譲り受けたコレクションを中心に、版画集『レスタンプ・オリジナル』やジャポニズムの貴重文献など、220点あまりから構成される本展。海外の芸術家たちの作品から感じるジャポニズムを通して、改めて日本の魅力に気付くことができるかも。


写真上:サミュエル・ビング編『芸術の日本』1881-91 年 [フランス・パリ]

■「もてなす悦び―ジャポニズムのうつわで愉しむお茶会
会期:6月14日(火)〜8月21日(日)
会場:三菱一号館美術館(東京・丸の内)   東京都千代田区丸の内2-6-2
開館時間:水・木・金10:00〜20:00/火・土・日・祝 10:00〜18:00 ※入館は閉館の30分前まで
休館日:月曜日(但し、7月18日・8月15日は開館)
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