先月に雪で延期されたリーグ・アン第18節リール対ナンシー戦が19日に行なわれ、リールが3―0で勝利をおさめた。リールは勝ち点を38に伸ばして首位の座を固めた。

 今シーズンのリーグ・アンはめったにない混戦。首位チームが単独で2位に4ポイント差をつけるのは、第4節終了後に一度あったのみだ。

 またリールが20試合を終えてようやく10勝一番乗りを果たしたが、これは2002-03年シーズン以来8年ぶりのスローペース。ちなみにこの年の優勝ラインは68ポイントで、第20節の時点で33ポイントの5位に沈んでいたリヨンが逆転でタイトルを手にした。

 混戦からやっと頭ひとつ抜け出たリールだが、予断を許さない状況がつづくことは選手や監督もよく自覚している。

 レキップ紙によると、DFのアディル・ラミは「まだ先は長いし、重要な試合もたくさん残っている。これからもっとキツくなるだろうね。(記者団に向かって)タイトルを狙うって言うのを聞きたいんでしょ? でもそれはうちのようなクラブには似つかわしくない。自分たちらしさを失わないようにしないと。よく言うことだけど、日陰を進むのがいいんだ」とリラックスを心がけているのがうかがえる。

 ルディ・ガルシア監督も「首位に立つと、メディアの注目にさらされる。もしタイトルあるいはチャンピオンズリーグの出場権を争うなら、このへんをうまくコントロールしないといけない」と慎重だ。

 それもそのはず、リールはここ最近、毎年のように上位争いを演じるチームにはなっているものの、最後にリーグ優勝を果たしたのは1954年にさかのぼる。つねに注目を浴びるマルセイユ、リヨン、パリ・サンジェルマン、ボルドーらと違って、脚光を浴びるのに慣れていないのはたしかだ。

 思えば昨シーズンのこの時期に首位を独走していたボルドーは、終盤に入ってタイトルを意識したとたんにずるずると後退した。前年の王者で名門の誉れ高いボルドーでさえその有様だったのだから、リールが平常心を保つことにこだわるのも無理はない。

 しかし後半戦はまだはじまったばかり。まずは、ヨーロッパリーグ(2月17日と24日、対PSVアイントホーフェン)を終え、リヨン、マルセイユと相次いで対戦する2月末から3月頭あたりがヤマ場となろう。その前にリードを何とか保っておきたいところだ。