YUKA(moumoon/撮影:野原誠治)
 今夏、蒼井優の出演による資生堂「ANESSA」のテレビCM曲「Sunshine Girl」がロングヒットを記録したmoumoon(ムームーン)。9月15日には東京・恵比寿ガーデンホールにて「FULL MOON LIVE SPECIAL 2010 〜中秋の名月〜」を開催した彼らが、11月10日にはトリプルA面シングル「moonlight / スカイハイ / YAY」を発売。「moonlight」がCMソングに起用されているイオン「満月ロゼ」のCMでは初出演&初ナレーションに挑戦しているヴォーカルのYUKAに話を聞いた。

――5月に発売された前作「Sunshine Girl」が資生堂アネッサのCMソングに起用されて、テレビで耳にする機会も多かったですが、リリース後に周囲の反響や変化を実感することはありましたか?

YUKA:そうですね。夏に結構CMとかスポットも流れてたので。フェスにもいっぱい出演させて頂いたので、やっぱりフェスの反応が1番分かりやすかったですかね。初めて会う人達ばかりの中で、あの曲のイントロがフワァーって流れた瞬間、みんなが「フンフン♪」って認識してくれてる瞬間を目の当たりにできるので。友達同士で「あー!」ってなってるのがすごく嬉しかったり。「そうですよ、アレですよ!」という気持ちでいましたね。

――moumoonの楽曲の振り幅には「Sunshine Girl」のような音数の少ないものもあれば、歪んだギターロックの曲などもありますよね。今回の3曲「moonlight / スカイハイ / YAY」には前作「Sunshine Girl」からの流れを感じますが、この3曲以外にも候補曲があって、その中から選ばれたんですか?

YUKA:そうですね。黙々と作っていって、良かった曲達ですね。「スカイハイ」は結構最初の方に作ってたけど、割と最初から「次はこういう曲を作ろう」というのは、音数がガァー!って入ってる、埋まってる曲というよりも、仰ってたみたいに、隙間がちゃんとある曲で、しかももうちょっと切なさみたいなものを秋冬のmoumoonは出したい!みたいな(笑)。夏の「Sunshine Girl」では、すごくいい意味で軽い所に振り切ったので。でも、その後に出すものとして、得意な所でもあるロックなラブバラードとかよりも、「Sunshine Girl」を聴いて反応してくれた人達が、この新しい曲を聴いて「あの人達だ!」って認識してくれたらいいなと思いながら、いいバランスが取れたらいいなと思って、そういう所を目指して作ってて、選ばれた感じですね。

――以前お話伺った時に、柾さんが作られたデモを聴いて受けたイメージを元に、YUKAさんが絵を描かれて、二人で世界観を共有する作業をされていると話されてましたが、今もその作業に変わりはないですか?

YUKA:そうですね、絵を描くというのも走り書きみたいな絵しか描いてなくて、どちらかというと、その主人公が見てるものとか、主人公の性格とかを話し合って決めることの方が多かったかもしれないですね。

――YUKAさんが書かれた歌詞に対して、柾さんから何か言われたことはありましたか?

YUKA:特に「こういうテーマにしようよ」というのは、どの曲もあまり最初に決め込まないで。歌詞をハメてみたり遊んでみたりして、それが「いいね」と言ってもらえて。「じゃ、こいういう所をもうちょっと広げてみようかな」とかですね。どの曲も、ある程度固まるまで、ちょっと時間が掛かったんですけど、思い付いたらすぐ連絡して「こういう曲にしたいんだ」と言って、その時は全部「いいね」って言ってくれましたね。

――以前から柔らかい部分や繊細な表情のある歌声だと感じていましたけど、音数を減らしたことにより、歌い方で更に気を付けるようになったことはありますか?

YUKA:例えばライブに関しても、分厚いオケの中で歌うのとは、まるで声の出し方が違うなと思いました。レコーディングの時に「こういう所が響いたら、もっとオケの中でも華やかに聴こえるんだ」とか、ちょっとずつ研究して、段々分かってきたので。今回は全部「心地良い」って感じてもらいたいなと思ってレコーディングしてたので、あまり張ったりしないでやりましたね。