中国はこのほど、HIVに感染した細胞だけを殺傷するプロテアーゼ変異体をトウモロコシから得ることに成功し、新型抗HIV薬の開発に新しい構想と方法の発見と色めき立っている。中国網日本語版(チャイナネット)が報じた。

 これは中国科学院昆明動物研究所が8日に発表した情報によるもので、東南アジアの国と接している雲南省は、麻薬やエイズの被害が大きな地域でもある。

 同研究所の鄭永唐研究員は「HIVウィルスは長期わたって細胞内に潜伏し、免疫システムの攻撃を避ける。いま販売されている抗HIVの薬は、感染した細胞だけを殺傷してウイルスを根絶できないため、感染した細胞だけを殺傷して正常な細胞をそこなわない抗HIV薬の研究がきわめて重要だ」と話す。

 鄭研究員によると、今回の課題研究には香港研究援助局、中国国家科学技術部973項目、国家重大科学技術特定項目、中国科学院などのプロジェクトの援助を受けたという。(編集担当:米原裕子)



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