25日に行なわれたヨーロッパリーグ決勝トーナメント1回戦セカンドレグで、パナシナイコスがASローマをファーストレグと同スコアの3−2で破り、ベスト16にコマを進めた。

 殊勲の立役者はファーストレグで決勝ゴールをあげたジブリル・シセ。この日も同点のペナルティとその5分後にチーム2点目をあげ2ゴールと奮闘した。

 最高の気分で1日を終えたシセだが、試合前は不機嫌だった。というのも、この日に発表されたフランス代表の対スペイン戦(3月3日)メンバーに自分の名前がなかったからだ。

 試合後にカナル・プリュス局のインタビューに応じたシセは、「正直に言うけど、めちゃくちゃ頭に来た。(今シーズン)いい仕事をしてきたと思っていたからね。少なくとも試してみる価値ぐらいあるだろう。今夜のゴールが俺の答えだ。活躍が見てもらえることを祈るよ」とドメネク監督に猛アピールした。

 前回W杯には、直前の中国戦で重傷を負って出場できなかったシセ。2008年のユーロも最終選考で落選するなど、大きな大会からは2002年W杯以来、長らく遠ざかっている。ギリシャにプレーの場を求めた今シーズンは、公式戦合計で23ゴールをマークしている。本人にしてみれば、リーグ・アン得点王となった2004年以来の手応えを感じているのだろう。「大事なのはW杯。スペイン戦は仕方ないが、シーズン終わりまで一瞬たりともあきらめない」と力を込めた。