股関節の故障が回復し、8日の親善試合グルノーブル戦で前半だけプレーしたリヨンの主将、ジュニーニョ・ペルナンブカーノ(34)。12日の第35節ナント戦には出場できる見通しだ。

 2001年にブラジルのバスコ・ダ・ガマからリヨン入りし、以来7シーズンにわたりリーグ優勝に貢献してきたジュニーニョだが、今年ははじめて無冠に終わる可能性が高い。

 ジュニーニョはリヨンの公式サイトのインタビューに、「リヨンだけでなく、1994年以来の僕のキャリアで、何のタイトルもないシーズンというのははじめて」と落胆を表し、すでにリーグ優勝をあきらめているようすだ。チャンピオンズリーグ(CL)出場権獲得(リーグ3位以内)が残り4試合の唯一の目標となる。

 今季の“V逸”でひとつのサイクルが終わりを告げたと感じているジュニーニョにとって、「最大の心残りはCL。準々決勝を3度戦ったけど結局、勝てずに終わりそうだ」と振り返っている。はやくもリヨン時代の“総括”といえそうな言葉が口をついたが、来季リヨンに残るかどうかは「迷っている」。

 「家に帰るとき、(リヨンを)“出よう”と考えるときもあるし、残りたいと思うときもある」というジュニーニョ。リヨンとの契約はあと1年ある。オラス会長からは、好きにしていいといわれており、「これから会長やスタッフと話し合う」としている。

 7連覇の全シーズンをともに戦った盟友、ゴブはすでに移籍を決意しているが、ジュニーニョとは4歳も年齢の開きがある。ジュニーニョにとっては来季のプレー先が現役最後のチームとなる可能性が高い。リヨンを欧州レベルの名門に引き上げた最大の殊勲者の去就は、CL出場の可否が大きく左右すると見て間違いない。