日本テレビ系列『SUPERうるぐす』は、宮崎大輔のハンドボール・スペイン1部リーグ2チームへのトライアウトに独占密着。2日にその様子が放送された。

4月で日本におけるプロ契約を打ち切ったという宮崎は、「昨年の北京で勝てなくて、まずは個人の強さを求めなければならないというのを実感したし、どこまでやれるのかは分からないですけど、今回、ロンドン(五輪)で一番いい年かなと思う。自分にとっても、ハンドボール界にとっても」と、その理由を語った。

今回のトライアウトでは、5年連続のリーグ制覇を遂げた名門・バルセロナと、8年前に留学を経験しているグラノイェルスへの入団を目指す宮崎だが、現地に到着すると、「日本にいる以上に不安になりました。色々イメージしちゃって。どういうプレーできるんだろうとか」と、その胸中を明かす。

だが、そんな予感が的中したのか、最初に行われたバルセロナのトライアウトは、宮崎が本来得意とするオフェンスではなく、ディフェンスでのプレーとなった。これを無難に終えた宮崎ではあったが、結果は不合格。バルセロナのパスカル監督曰く、「スペインリーグでは背の高い選手と戦わなくてはなりません。特にバルセロナでは、攻撃のスペシャリストというだけでは契約しません」という厳しい現実が待ち受けていた。

また、その翌日も、グラノイェルスのトライアウトに挑戦し、前日とは異なり圧倒的なオフェンス力で見せ場を作り、グラノイェルスのルエダ監督も「以前よりもプレーが完成されて、力強くなったと思う」と高評価だったものの、チームのエクゼクティブ・ディレクターは、「予算的に許されない状況。あと2ヶ月後に予算の状況が変るかもしれない。そういう話になったら、欲しいのはやまやま」と語り、チームの経済状況を理由に入団を断わられるという顛末であった。

すでに日本での契約は打ち切っているため、現在は練習するチームどころか、収入も絶たれている宮崎だが、帰国後もすぐに練習を再開。「もう前進あるのみ。前にあるものを怖がらずに進んでいきたいと思っています」を前を向いた。すると、スペインにおける宮崎のトライアウトの様子が報じられたことをきっかけに、スペインの他のクラブから、トライアウトのオファーが届いたようで、今月中旬、宮崎は再びスペインへと渡ることになった。