リーグ・アン第34節の7試合が2日に行なわれ、リヨンがヴァランシエンヌに0―2で完敗した。同日引き分けた首位マルセイユとの差は7ポイントに開き、2001-02年からのリーグ8連覇は絶望的になった。そればかりか、3日の同節でパリ・サンジェルマンが勝てば4位に陥落し、来季のチャンピオンズリーグ(CL)出場権すら危うくなる。

 前節まで15位と残留争いを演じるヴァランシエンヌを相手に、あっさりと敗れたリヨン。ここ4試合勝っていないばかりか、3試合無得点がつづいている。レキップ紙ウェブ版は、「なにもかもうまく行かなくなった」、「まったく凡庸なチームに成り下がった」と酷評した。

 ところで同紙は試合に先立つ2日付で、ピュエル監督の手腕に疑問符をつける記事を掲載していた。昨シーズンまで中堅クラブのリールで高い評価を受けてきた監督だったが、リヨンのようなトップクラブでは勝手が違うこと、戦力(選手)と戦術が合っていなかったこと、選手たちから必ずしも信頼を得られていなかったこと、などを理由に挙げ、リヨン失墜の最大の原因が故障者の続出にあったにせよ、責任の一端は監督にもあるとしている。

 試合後、レキップ紙のインタビューを受けたオラス会長はこの記事に触れ、「タイトルやCL出場権を逸したからといって監督を替えはしない。我々は中期的な視野で見ている。今シーズンは転換期にあった。だからこそクロード・ピュエルのような人物を招聘したのだ」と監督の続投を保証している。

 さらに会長は「クラブの戦略や監督を問題にすることで、選手たちのパフォーマンスについて語らないのはおかしい。選手たちには本来の力を発揮し、クラブの名誉を守るよう自覚を促したい」と残り4試合に集中するよう選手たちに求めた。この発言は、選手たちの士気が低下していることを窺わせる。主将のジュニーニョがここ1週間ほど練習に参加せず(公式の理由は股関節の故障)、来季のカタール行きが噂になっているのも気がかりだ。