ベルギーの国営テレビ局RTBFによると、元フランス代表のストライカー、ジャン=ピエール・パパン氏が27日、今月初めから空席になっているベルギー代表監督の候補に名乗り上げた模様だ。

 ベルギー代表は2010年W杯欧州予選でグループ4位と低迷。ボスニア・ヘルツェゴビナに連敗を喫した1週間後の4月7日に、ルネ・ファンデレイケン監督が解任されていた。

 後任には、現在フランス・リーグで首位を行くマルセイユのベルギー人監督、エリック・ゲレツ氏の就任が取り沙汰されたが、同氏は要請を辞退している。そのほかには、マルク・ヴィルモッツ氏(元ボルドー、シャルケ04)、ユーゴ・ブロース氏(元ブルッヘ、アンデルレヒト)など、かつてのベルギー代表の主力選手の名が挙がっているが、国際的知名度ではパパン氏にとうていかなわない。

 JPPの愛称でフランスのファンから親しまれるパパン氏だが、プロ2年目の1985-86年に1シーズンだけベルギーの名門ブルッヘでプレーしたことがある。このシーズンに25ゴールをあげて一気に名を上げ、翌年マルセイユに移籍。5年連続でフランス・リーグの得点王に輝き、91年にはバロンドールを獲得した。その後、ACミランなどでプレーし、2004年に現役を退いた。

 監督としては、06-07年に2部のストラスブールを率いて1部昇格を果たしたものの、クラブ会長と対立しシーズン終了後に辞任。つづくシーズンの途中からはランスの監督に就任したが、2部降格となり解任された。

 今年1月には、アキテーヌ地方の独立リーグで45歳にして驚きの“現役”復帰を果たし、話題となった。07年には中国代表の監督就任が取り沙汰されたこともある。