伊東四朗(C)日刊ゲンダイ

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「来年の6月15日をもって90歳、いわゆる卒寿を迎えます。突然ですが、卒寿をもちまして引退をさせていただきます」

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 喜劇俳優の伊東四朗(89)は公式サイトにそんな直筆メッセージ入り文書をアップし、芸能活動の幕引きを発表した。  

 1958年の劇団「笑う仲間」研究生から約70年、「てんぷくトリオ」などでお茶の間を沸かせた人気者は、独自の健康法を実践し、現役を貫いてきた“タフマン”でもある。

 本人が繰り返し語ってきた健康法の核心は、きわめてシンプルだ。

「よく食べて、よく歩く。頑張らない」

 日課のウオーキングは、かつては1日7000~8000歩を目安に炎天下でも1時間以上歩いていた。夏は早朝4時半、冬は少し遅めに自宅を出て、夫人と一緒に歩くこともあった。歩きながら台本のセリフや円周率をつぶやくのが伊東流だ。

「毎日歩かないと気持ち悪い。でも嫌だと思ったら行かない。義務にするとイヤになるから」

 年齢とともに5000歩前後(約3キロ)に調整し、約1時間弱の道のりを続けていた。また日ごろから階段をなるべく使う習慣も忘れず、「下りが危なくなる」と実感しつつも、動ける範囲で体を動かしてきた。

 筋トレも「気が向いたときだけ」。自宅で腹筋機器やダンベル、腕立て伏せを行い、以前は60回程度だった腕立て伏せも年齢に合わせて40回前後に減らすなど、無理なく調整していた。

 食事は朝昼兼用でご飯に納豆、漬物、味噌汁、ヨーグルトを食べ、夜ごはんと合わせて1日2食。納豆は塩麹や自家製味噌、ネギを加えて海苔で巻くスタイルを定番とした。愛妻料理は好きなだけ食べる。白米を好むのは「戦後の食糧難を経験しているから、ありがたさを今も感じる」から。一方で、どんな食材も「体にいいから絶対食べる」と決め込まず、特別な制限はつくらない。

■「健康法とかはあんまり考えない。なるようになる」

 
 さらに脳トレとして、円周率を1000桁まで暗記し日常的に暗唱。百人一首やアメリカ50州、旧国名、大リーグ球団名なども覚えていた。最近は「薔薇」「憂鬱」「蝋燭」といった難しい漢字を空中に書いて確認し、「1日に何十万個も脳細胞がなくなる」との実感から記憶力維持にも力を入れてきた。

「書けたら最大限の上出来。頑張らないのも大事」

 生活リズムも早めの就寝を心がけ、酒は適量、煙草は29歳で禁煙。冬でも日光浴を意識するなど、細やかな工夫を重ねてきた。

 伊東本人はこう言っている。

「健康法とかはあんまり考えない。なるようになる」

 無理をせず、動ける範囲で体と頭を動かし続ける──。その自然体の積み重ねが、90歳まで現役を貫く最大の秘訣だったようだ。

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 90歳が近いとはいえ、まだまだ“タフマン”なのは間違いない。関連記事【もっと読む】伊東四朗は健在なり!コロナから復帰、三谷幸喜作品で名演技披露の“タフマン”ぶり…では、コロナから復帰した伊東四朗について伝えている。