この記事をまとめると

■2026年8月の新車販売はホンダN-BOXが首位

■登録車はトップ10のうち8台をトヨタ車が占める結果に

■セレナは納期の早さからノアヴォクシーを上まわった

例年と違い動きのないランキング

 8月はお盆休みによるメーカーの工場・ディーラー稼働日数が少ないこともあり、新車販売台数が伸び悩むのがお約束となっている。車名(通称名)別販売ランキングでも個々の販売台数は少なめに推移するので、そのような時期ならではの面白いランキングになりがちなのだが、2026年8月単月締めでは興味深い結果とはならなかった。

 登録車は自販連(日本自動車販売協会連合会)から、軽自動車は全軽自協(全国軽自動車協会連合会)からそれぞれ発表された。2026年8月単月締めでの車名別販売ランキングについて登録車と軽自動車を合算してみると、2026年8月にもっとも売れたのはホンダN-BOXであった。前年同期比93.2%なのでほぼ横ばいともいえる。

 N-BOXは2026年7月17日(金)よりマイナーチェンジモデルを発売している。発売早々メーカーもディーラーもお盆休みに入っていることもあり、マイナーチェンジを実施したのに前年比で横ばいとなっているものと考えられる。

 9月は事業年度(4月~翌年3月)締めでの上半期末となっている。ホンダは事業年度末や事業年度締め上半期末には積極的に増販キャンペーンを打ってきており、今回もお盆休み明けあたりからテレビコマーシャルも流している。N-BOXは本稿執筆時点では2.9%超低金利ローンキャンペーンを展開している。日本の軽自動車は海外で正規販売されているケースがほとんどないものの、すでに世界のクルマ好きから熱い視線を浴びており、日本からの中古車輸出も活発に行われている。

 そもそも軽自動車はその人気の息が長いこともあり、残価設定ローンにおける設定残価率は高めだったのだが、ここへきて初回車検ぐらいまでの高年式車は海外で中古車としても人気が高まっている。残価設定ローンの支払い途中で下取り査定ではなく、買い取り店へ売却すれば、残債(ローンの支払い残額)を清算して当該車両の名義変更(=売却)ができるだけではなく、お釣りが残るケースも十分に考えられる。もちろん現金一括で支払えるのに越したことはないが、軽自動車の新車を残価設定ローンで購入するメリットはますます高まっている。しかもN-BOXは2.9%という超低金利プランとなっているので魅力が増している。

 8月のお盆休み明けから9月にかけての受注がどこまで事業年度締め上半期の実績上積みに貢献するかは定かではないものの、次の暦年(1~12月)締めでの年間新車販売台数での車名(通称名)別販売ナンバー1を狙ってN-BOXは年末に向けて積極的な受注活動を展開するので、9月単月では2万台超えの販売台数が期待できるだろう。

登録車は「トヨタ一強」が続く

 登録車では登録車のみでのトップ10のうち8車がトヨタ車という、まさに「トヨタ1強」状態が続いている。登録車のみで10位に入っている日産セレナはミニバンである。トップ10常連のノア&ヴォクシーは今回13位(ヴォクシー)、14位(ノア)となっているなか、セレナが10位に入っているのは、納期遅延が顕著どころか新規受注停止も目立つノア&ヴォクシーに対し、納期も比較的早く新規受注停止もないセレナへ夏休みを控えてミニバンを検討していたひとが「早くほしい」ということで流れた結果とみていいだろう。

 ランドクルーザーFJ発売以来、ランドクルーザーの車名がトップ10圏内に入ってきている。しかし、FJがすでに登録済み未使用中古車として並び始めたという話も聞いている。今年度(2026年度)ぶんを売りつくしたともいわれ、次のデリバリー時期も不透明ともなれば、購入希望者の熱も冷めてしまうということなのかもしれない。

 シエンタは8月3日に一部改良を行っているので、現状のトヨタの工場出荷時期の目処を考慮すれば、今回の7591台は改良前モデルがほとんどカウントされたことになる。調べた時点では改良後も発注は可能で、当初は仕様によっては年内納車も可能となっていたが、いまは熊本地震の影響もあり、多少納期が延びているようである。

 9月が事業年度末締めでの上半期末ということで、かつては大幅値引きが飛び交い各メーカー系ディーラーが1台でも多く実績反映させようとしていた。しかし、トヨタは新規受注停止車が多いなか、納期は早くても3カ月ほどかかるとされているので、9月に気合いを入れても上半期締めには間に合わない。その先の暦年締めや事業年度締めでの年間販売台数を稼ぐことを意識している。

 トヨタ以外では新規受注停止もほとんどないし、即納可能な車種も用意されている。それでも登録車ではトップ10のほとんどはトヨタ車となってしまうだろう(販売のトヨタらしくきめ細かく売っているため)。トヨタ以外のメーカーがどこまで食らいつくことができるかを、2026年9月のランキングでは期待している。

2026年8月単月締め新車販売ランキングトップ30

 1位:ホンダ・N-BOX 1万3917台
2位:スズキ・スペーシア 1万1624台
3位:トヨタ・ヤリス 1万0077台
4位:トヨタ・ライズ 8824台
5位:トヨタ・カローラ 8335台
6位:トヨタ・シエンタ 7591台
7位:トヨタ・ルーミー 6720台
8位:ダイハツ・タント 6672台
9位:ダイハツ・ムーヴ 6249台
10位:日産ルークス 6093台
11位:スズキ・ハスラー 6080台
12位:トヨタ・アルファード 5753台
13位:トヨタ・ランドクルーザー 5506台
14位:ホンダ・フリード 4951台
15位:トヨタ・アクア 4567台
16位:日産セレナ 4541台
17位:トヨタ・RAV4 4488台
18位:スズキ・ジムニー・ノマド&シエラ 4437台
19位:トヨタ・ヴォクシー 4355台
20位:トヨタ・ノア 4205台
21位:スズキ・ワゴンR 4068台
22位:ホンダ・ステップワゴン 4043台
23位:三菱デリカミニ/eK 3919台
24位:ホンダ・ヴェゼル 3859台
25位:日産ノート 3677台
26位:ホンダ・フィット 3548台
27位:スズキ・アルト 3468台
28位:スズキ・ソリオ 3379台
29位:マツダCX-5 3329台
30位:ダイハツ・タフト 2691台