同僚フェルスタッペンからの批判も「気にならないね」 F1生き残りに燃える角田裕毅が告白した“野望”「来季は今の立場にいるつもりもない」

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自身に向けられた懐疑論など気にしない。今の角田は淡々と未来を見据えている(C)Getty Images

「確かに昔と今はマシンが違う。当然だけど」

 周囲の喧騒も意に介さない。好調を維持する角田裕毅は、ただ、自らが果たすべき目標に焦点を当てている。

 現地時間9月11日から開幕するF1の今季第14戦となるスペインGPで、角田はレーシングブルズからスポット参戦する。レッドブルのアイザック・ハジャーの負傷によって、ところてん式に参戦している26歳は、初戦となったオランダGPで11位、続くイタリアGPでは10位入賞と着実にステップアップ。積極果敢なオーバーテイクも見せるなど、“らしさ”を随所で発揮している。

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 そんな角田の快走には他でもないチーム内からケチが付き、世間の耳目を集めている。今月9日(現地時間)に公開された英公共放送『BBC』の独占インタビューに応じたレッドブルの絶対的エースであるマックス・フェルスタッペンが、今季から導入されたF1マシンの新レギュレーションに異論を唱える中で、角田を暗に非難したのだ。

「ユウキは(今季の)レーシングブルズのマシンを運転した経験が一度もなかったんだ。だけど、すぐに競争力を発揮してみせた。レッドブルのマシンに乗ったリアム(・ローソン)も同じだ。その理由は分かりきっているよ。両チームのマシンがドライバーの操作に対して鈍いからさ。

 もちろん、ドライバーは依然として、良いラップを刻む必要はあるし、全力を尽くす必要もある。最速のドライバーが常にトップに立つのは間違いない。だけど、僕らは本当に、本当に制限されている。まるで首を絞められているかのような感覚だ

 フェルスタッペン曰く「悪意はない」という発言。だが、新レギュレーション下でドライバーの実力が問われなくなったとも訴えた名手の意見は、多くのメディアで「角田に対する皮肉」と受け止められ、大々的に報じられた。

 ただ、ハジャーのアクシデントによる急展開でF1マシンに乗り込み、苦心を続けながら準備を重ねている角田は、“王様”フェルスタッペンの皮肉を冷静に受け止めている。現地時間10日に英衛星放送『Sky Sports』などのインタビューに応じた26歳は、「彼の発言を特に気にはしていない」と語った。

「確かに昔と今はマシンが違う。当然だけど、エネルギー配分も違うから一部のコーナーじゃ、全開で攻めきれない。僕自身、モンツァでそれを経験したばかりだ。でも、個人的に彼の発言は気にならないね。自分の結果や、ここ2レースで示したパフォーマンスと比べれば、それは非常に個人的な問題だと思う」

キャデラックからの関心も…

 とにかく見据えているのは、自身がどれだけの結果を残せるか否かだ。

 次戦のアゼルバイジャンGPではハジャーの復帰が濃厚視されており、角田が参戦できるのは、今GPが最後とも見られている。仮にそうなれば、来季のF1レギュラーシート獲得を巡ってアピールできる機会も絞られるため、ここで自身の力を証明する必要がある。フェルスタッペンの“皮肉”を気にしている余裕はない。

 もっとも、ここ2戦の走りで角田の去就は慌ただしくなっているのも事実だ。今季から新規参入したキャデラックが、不振続きのベテラン、バルテリ・ボッタス(フィンランド)の後任候補として角田に興味を示していると、英メディア『GP Blog』など複数の海外メディアで報じられている。

 市街地とサーキットのハイブリットコースとなるマドリンク。トリッキーな箇所も多く、ドライバーたちにとって楽な舞台とはならない。その中で、「僕の最大目標はF1への復帰。その意味でも来季は今の立場(リザーブ兼テストドライバー)にいるつもりもない」と意気込む角田の決死のドライビングから目が離せない。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]