JR中央線の高架下のアンダーパスで水没や立ち往生した乗用車(8日、愛知県春日井市で)=黒岩宏行撮影

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「家族に『帰れないかも』と連絡」…帰宅困難者へ一時退避場所も

 愛知県内を8日に襲った大雨は名古屋市で1時間100ミリ超の記録的な雨量を観測した。

 鉄道やバスなどの交通機関もストップし、帰宅時間とも重なって、市民生活に大きな影響が出た。

 名古屋地方気象台によると、名古屋市では午後4時53分までの1時間に104・5ミリを観測した。1890年の統計開始以来最大で、大きな被害が出た2000年9月11日の東海豪雨時の97・0ミリを上回った。

 市中心部の繁華街・栄付近では午後4時過ぎには道路が冠水し、膝下あたりまで水位は及んだ。交差点では、買い物客らがズボンやスカートをたくし上げて渡る姿が見られた。

 近くの百貨店で買い物をした帰りという同市昭和区の主婦(78)は「買い物を終えて外に出たら、道路が水につかってしまっていて驚いた。いつバスが来るのかわからず困っている。世界的な気候の変化もあるのか、最近の雨の降り方は極端で怖い」と話していた。

 JRや名鉄、名古屋市営地下鉄や市営バスが運行を見合わせた。帰宅困難者向けに名古屋駅近くなどに一時退避場所が設置された。

 一宮市の会社員男性(24)は「家族にはきょう帰れないかもしれないと連絡した。公共交通機関が止まるとは思わなかった」と、退避場所で語った。

 気象庁は庄内川に「レベル5氾濫特別警報」を発表。名古屋市は約200万人を対象に避難指示を発表し、警戒を呼びかけた。

 名古屋地方気象台などは合同記者会見を開いた。

 中部地方整備局によると、県内の国が管理するアンダーパス15か所中、2か所で冠水を確認し、通行止めとした。人的被害などは確認されていない。同局の杉崎光広道路情報管理官は「引き続き命を守る行動をお願いしたい」と述べた。

 名古屋地方気象台によると、9日午後6時までに予想される24時間降水量は、多いところで200ミリ、その後10日午後6時までは80ミリ。線状降水帯が発生した場合には、局地的にさらに雨量が増える恐れがある。