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 米「ベースボール・アメリカ」誌は、スポーツカード大手のトップスが導入した三つの新たな販売手法が、カード業界の将来を大きく変える可能性があると報じた。

 近年、野球カード市場は急成長を続けており、中でも世界的な人気を誇る大谷翔平のカードは収集家の間で特に高い需要がある。販売方法の変化は、今後、大谷カードの入手方法にも影響を及ぼしそうだ。

 最も注目されるのが「インスタントパック」。購入すると、その場でパックがデジタル開封され、画面上にカードが表示される。ただしNFTなどのデジタルカードではなく、表示された現物カードを実際に所有できる仕組みだ。カードはファナティクスの保管庫に預けられ、購入者は自宅への発送のほか、出品、交換などを選べる。

 8月27日にバスケットボールカードで初めて本格導入され、4枚入り100ドルの商品が26時間で完売した。トップス側にとっても、パックや箱を包装し、商品を事前に発送する必要がないため、製造・輸送コストを削減できる。同誌は、いずれ野球カードにも導入される可能性が高いとみている。

 二つ目は、ボックスの外側を工場で密封せずに発送する「未包装ボックス」だ。通常、未開封の密封ボックスはそのまま高値で転売できる。しかし最初から外装が密封されていなければ、転売品の購入者は「出品者が中身を確認し、パックを入れ替えたのではないか」と疑うため、商品価値が下がる。発売直後の買い占めと高額転売を防ぎ、一般の収集家が定価で購入できるようにする狙いがある。一方、届いたカードに印刷や裁断の不良が多かったとの報告もあり、品質面に課題を残した。

 三つ目は、公式発売日前に一部の顧客が購入できる先行販売。9月9日発売の「2026 Bowman Chrome Baseball」が、ファナティクスのアプリで8日前から販売された。開始直後にはシステム障害が相次いだが、同誌はこれを、将来的に野球カードをアプリ上で即時開封する「インスタントパック」へ発展させる布石ではないかと分析。

 大谷の希少カードを求めて店舗に並んだり、発売後の配送を待ったりする時代から、スマートフォンで瞬時に購入、開封、保管、売買する時代へ、カード市場が移行する可能性を指摘した。