DeNA・石田健大(撮影=萩原孝弘)

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◆ 106日ぶりのハマスタ帰還

 石田健大が再び横浜スタジアムのマウンドに立つまでに、106日の時間が流れた。 5月6日以来となる1軍登板。8月20日の巨人戦、6番手としてマウンドに上がった石田は、1イニングを1安打無失点、18球、1三振としっかりと抑え込んだ。

 前回昇格時には2回の登板機会で3失点と振るわなかった。しかしその後ファームで21イニングで自責はわずか2。圧倒的な安定感を披露し、満を持して一軍の舞台へ舞い戻った。

「曲が流れた時から声援もちゃんと聞こえました。久しぶりの1軍の登板でしたけど、いい緊張感を持ってマウンドに上がれたので。まず0に抑えられて良かったかなっていう感じです」 試合後の石田の自己分析はどこまでも冷静だった。

 自身の球威や制球、バッターとの駆け引きについて、ファームで実戦を積み重ねながら振り返る。「まっすぐ走らないなら、それ以外のところで頭使って投げれば抑えることはできると思う。闇雲に投げるのだけは避けながらですね。前回はそれでホームラン打たれて失点しているので、そういったミスだけはしないようにと思っています」

 そして見つめ直した自らの投球。「球威がないピッチャーがどうやってしのぐかって言ったら、やっぱりキレだったり、まっすぐじゃないと思ったカウントで真っすぐ行くとか。外の出し入れのライン出しだったり、そういう細工をしていかないと難しいかなっていうのは、ファームでも投げながら思ってました」

 球威はないといいつつも、この日のストレートは最速146キロを計測。だが「僕的にはもうちょっとしっくり来てない」「肩やったからこそ、やっぱりまだここはダメだっていう部分はまだまだある」と、現状に甘んじる姿勢は一切見せない。

  左腕投手陣の台頭が待たれるチームにおいて、ベテランの復帰が持つ価値は大きい。しかし、自身が目指している場所は、もちろんもっと高いところにある。

 「やっぱりもっともっといい場面で投げられるようになっていかないといけないと思います。そのためにはしっかり結果を残さないといけない。自分が投げるときはしっかりチームが流れ持ってこれるような投球をしないと。徐々に徐々にになると思いますけど、いい場面で投げられるようにやっていけたらなと思います」

  若手と汗を流し、もがきながら掴み取ったハマスタのマウンド。ベイスターズを上昇気流に乗せた立役者のひとりの左腕が踏み出した一歩は、チームにとっても大きな意味を持つ。

取材・文 / 萩原孝弘