お肌の乾燥は大敵!アレルギー予防は『スキンケア』が肝に!!…育児のギモンを小児科医に聞いてみた【ぼちぼち子育て・スキンケア編(前編)】
育児にも奮闘中の記者が子育てに関する疑問を取材する「ぼちぼち子育て」。今回のテーマは「子どものスキンケア(前編)」。
赤ちゃんのスキンケア、合ってる?「〇〇が1枚つくくらい」【動画で見る】
子どもが生まれると、小児科や薬局でスキンケアのやり方を尋ねる機会が増えますが、「本当にこれで合っているのかな」と自信が持てないという人も多いのではないでしょうか。
おかもと小児科・アレルギー科の院長である岡本光宏医師をお迎えし、子どもの正しいスキンケア方法やアトピー性皮膚炎をめぐる最新事情について話を伺いました。
正しいスキンケアの目安「〇〇が1枚つくくらい」
スキンケアの基本は、「1日2回、朝とお風呂の後」に保湿すること。そして何より重要なのが「塗る量」です。
岡本医師が提示した目安は…
「しっかり塗った後にピカッと光っていて、ティッシュペーパーが1枚ついて落ちないぐらい」
え?そんなに塗るの?と思った人も多いかもしれません。具体的な量の目安は…
保湿は継続が大事!具体的な量の目安は?
【ローションタイプの場合】
両手のひら2枚分の面積に対して1円玉大。
赤ちゃんの全身(両手のひら約6枚分)に塗る場合は、1円玉6枚分程度が目安です。
【軟膏タイプの場合】
チューブから指先から第1関節まで出した量が、両手のひら2枚分に相当します。赤ちゃんであれば、これを約6回繰り返すことで全身をカバーできます。
岡本医師は、保湿には継続が大事だとしたうえで、「2つの保湿剤を2度塗っても効果はそれほど変わらないのかなと思う。適量を継続していくということが大事」と教えてくれました。
適量の倍を塗ったとしても「(保湿)効果は変わらない」とする論文もあるということで、適量を1日に2回塗ることが大切だということです。
知っておきたい「アレルギーマーチ」
ではなぜスキンケアが大切なのか。これには、アレルギー体質の子どもが成長とともに様々なアレルギー疾患を次々と発症していく「アレルギーマーチ」という現象を説明する必要があります。
アレルギーマーチは、乳児期の「アトピー性皮膚炎」から始まり、「食物アレルギー」、「気管支喘息」、「アレルギー性鼻炎・花粉症」と、まるでマーチ(行進)のように連鎖していくのが特徴です。
このため近年、スキンケアで肌のバリア機能を整えることでアトピー性皮膚炎を予防して連鎖を断ち切り、その後の食物アレルギーや喘息などを予防できるのではないかという考え方がスタンダードになっています。
しかし保湿によってアトピー性皮膚炎のリスクをどの程度減らすことができるのかという問題については、研究によって結果が異なり、議論が続いています。
保湿剤は「保護者が使いやすいものを使う」が◎
ただ、2022年の研究で、親が塗りやすい質感の保湿剤を使うことが、結果的に肌のバリアを保つ秘訣になるという結果が明らかに!
背景には、どれだけ効果があるとされた製品でも、保護者が「ベタベタして塗りにくい」「子どもが嫌がる」と感じると、塗る頻度が減ってしまうことがあります。
「親と子どもが気に入って、ストレスなく毎日塗り続けられるもの」を選ぶことが、結果的に十分な保湿量を維持し、予防やコントロールにつながるということがあります。
いつまで保湿を続けるべきかという点については、ずっと続けても問題ありませんが、アトピー性皮膚炎の多くは0歳~1歳で発症するため、「少なくとも赤ちゃんのうちは続けておくなどが妥当だ」と岡本医師。
親世代によく言われていた「天花粉(ベビーパウダー)で肌を乾かす」というやり方は過去のものだといえそうです。
【過去の連載】
▼「卵を遅らせる」はもう古い!離乳食の進め方や食物アレルギーのあれこれ
▼「動物園に行くとアレルギーになりにくい」気になる噂の真相は?食物アレルギーが増えていない気になる地域とは?
MBSは皆さんの育児を応援する情報をお伝えします!
【ぼちぼち子育て】
核家族化や地域のつながりの希薄化によって、現代の子育ては「孤独」を感じやすいと言われています。
今回MBSでは母親でもある2人の記者が子育てをするなかで、ふと感じた疑問や不安について情報発信する「ぼちぼち子育て」というコーナーを企画しました。
スマホを片手に“孤育て”をしているパパやママに少しでも役立つ情報を届けるとともに、悩んでいるのはあなただけではないということを呼びかけたいと考えたからです。
▼解説
岡本光宏医師(おかもと小児科・アレルギー科院長。新生児から思春期の心の疾患まで幅広く診察している。3児の父)
▼記者
・横田舞(大阪府警クラブなどの担当を経て、現在WEB配信担当。5月に育休復帰し、1歳の女の子を育てる母親でもある。実は大学時代は化学を専攻した理系記者。ネット上にあふれる子育て情報の“エビデンス”が気になりながらも、よく『検索沼』にはまっている)
・岡山友美(事件や医療などの担当記者を経て、昨年からMBSのWEB配信を担当。2020年コロナ禍に長男を出産し、スマホを片手に“孤育て”を経験。神経質になりすぎた長男の育児を反省する一方、次男の育児についてはおおらかすぎるのでは?と悩んでいる)
