Netflixのインスタグラムより

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8月4日からNetflixで配信開始された恋愛リアリティ番組ラヴ上等』シーズン2。波乱万丈な生い立ちを抱える“ヤンキー”の男女が日本各地から集まり、沖縄を舞台に恋愛や友情を通じて生き方を見つめ直す姿を描いている。

「女優のMEGUMI(44)さんが企画・プロデュースを手掛け、’25年12月に配信されたシーズン1は瞬く間に大ヒット。今年6月に韓国・釜山で開催されたアジア最大級のストリーミングコンテンツの祭典『グローバルOTTアワード』では、最優秀リアリティ&バラエティ賞を受賞しました。“ヤンキー×恋愛リアリティショー”という異色の組み合わせが描く剝き出しの人間模様は、国内だけでなく海外からも高く評価されています」(制作関係者)

本作の知名度が高まるなか、シーズン2配信開始後には“意外なコラボ”にも注目が集まった。

法務省保護局は5日、本作とタイアップしたポスターを発表。公開されたキービジュアルには男女合わせて9名の出演者が水着姿で集合し、その中央に据えられていたのは全身に刺青が入り、左手の小指が欠損した男性だった。

そして、大きな文字で「更生上等!!」「立ち直りって、ラヴだ」のキャッチコピーが添えられ、更生保護キャラクターであるペンギンの「ホゴちゃん」「サラちゃん」も“ヤンキー”仕様に。

タイアップの理由については、《更生保護が大切にしている『人は変われる。一緒なら』というメッセージとも通じることから、この度タイアップさせていただくことになりました》と記されていた。

法務省の公式サイトによれば、更生保護の取り組みは次のように定義されている。

《更生保護は、国と地方、保護司など民間ボランティアや団体が協力し、社会の中で、犯罪や非行から立ち直ろうとする人を指導・支援することにより、新たな被害者も加害者も生まない社会をつくる取組です》

とはいえ、インパクトの強いポスターにXでは賛否が巻き起こることに。好意的な意見としては、次のような声が上がっていた(以下、《》内はすべて原文ママ)。

《とても良い試み》
《犯罪を起こす前に回りに何ができるのか。そこに目を向ける、考えるきっかけづくりとしてはめちゃ上等だと思います》
《『ラヴ上等』×法務省で 「更生上等!」「立ち直りって、ラヴだ」 言葉のインパクトが強すぎて一度見たら忘れない。 堅いイメージのある「更生保護」を、ここまで届きやすくする発想は面白い》

だがそのいっぽうで、次のような批判的な意見も多数寄せられているのだ。

《広告やコラボは自由だと思うし、更生をさせるのも必要な政策 ただ、犯罪被害に遭われた方やその遺族の心情を考慮すると軽薄だと言わざるを得ないし、批判されるのも理解できる》
《タトゥーがっつりなやつを国のポスターに採用するんか。マジ終わってんな。開き直る意味合いもあるのによく採用したな。更生?受けて立ってやるよ。望むところだって意味でしょ。なんで上から物言ってんの?》
《過去のやらかしをネタに番組やっておいて何が更生だよ。これを見たかつての被害者がどう思うか考えろよ。その想像力すらないのか》

■「作品を事前に確認させていただいた」担当者が明かしたタイアップの意図と過程

批判が相次ぐ背景について、あるWEBメディア記者は言う。

「番組の出演者はタトゥーや刺青を入れている人がほとんどで、“前科持ち”や“極道”出身者もいます。もっとも現在はどの出演者も、真っ当に生きるためそれぞれの生活に向き合っていることでしょう。ただ番組では、初対面で掴み合いのケンカを始めて警備員に止められるという場面も。演出の一環かもしれませんが、こうした“ワル”を強調した描写は少なくありません。

8月11日に配信開始された第5話では、ある出演者が“人に火をつけて3日後に捕まった”という過去の不祥事を告白し、視聴者の間で物議を醸しました。そうした流れもあり、法務省保護局によるタイアップも不安視されてしまったように思います。

そもそもNetflixは、契約者だけが視聴できるコンテンツです。しかし、国の機関が特定の番組をタイアップしたとなれば、その番組には少なからず公共性が生じるでしょう。『ラヴ上等』は地上波では放送できないほど強烈な表現も多いため、保護局のタイアップに“ヤンキー文化をコンテンツとして消費する番組を後押ししている”“被害者に寄り添っていない”と否定的に捉えた人もいたようです」

13日にはMEGUMIがインスタグラムのストーリーズを更新し、出演者への誹謗中傷を控えるように呼びかけるなど深刻な事態に発展している。本作をめぐって波紋が広がるなか、タイアップした法務省保護局は世間の反応をどのように受け止めているだろうか?

本誌が13日に同局に取材を申し込むと、14日に担当者から文書で回答が寄せられた(以下、カッコ内は担当者)。

まず、改めて本作をタイアップした意図を尋ねると、こう説明があった。

「『ラヴ上等』は、単なるヤンキーの恋愛リアリティーショーではなく、出演者それぞれが過酷な生い立ちや過去の罪など生きづらさを抱えながらも自分と向き合い、葛藤し、他のメンバーや地域の方々との関わり合いの中で少しずつ成長していく姿が描かれた作品であり、この点が、犯罪や非行をした人を社会から切り離すのではなく、地域の中で立ち直りを支え、再び歩みだせるようにする取組である『更生保護』にも通じるものがあると考え、タイアップさせていただくことになりました」

そして、タイアップに至る過程や番組側とのやりとりについては、「出演者の発言や作品の演出については一切関与していませんが、作品の完成後にネットフリックス様からタイアップのお話をいただき、できあがった作品を事前に確認させていただいた上で、今回のタイアップを決定しました」と明かしていた。

なお、Xなどでタイアップに批判が寄せられていることについては、「今回のタイアップについて、さまざまな御意見があることは承知しており、否定的な声も含めいただいた御意見は真摯に受け止めています」とコメント。

その上で、「他方で、本タイアップは、犯罪や非行を肯定・美化するものではなく、罪を犯した人等が自らの過去と向き合い、地域社会の中で再び歩み出すことを支える『更生保護』について、より多くの方に知っていただくきっかけとすることを目的としたものであり、本作品全体を通してそのメッセージを感じていただければと思っています」と強調した。

いっぽう、ある出演者が番組内で語った“人に火をつけて3日後に捕まった”というエピソードが波紋を呼んでいることについては、「個別の発言や作品上の演出について、当省として評価や見解を示す立場にはありません。また、(繰り返しになりますが、)本タイアップは、出演者の過去の犯罪や非行そのものを肯定したり、軽視したりするものではありません」とことだった。

最後に、本作のタイアップを通じて、ポスター以外に更生保護の取り組みを周知する予定があるかどうかを尋ねると、「タイアップの企画として、現状お示しできるのはポスターの作成のみです」と回答があった。