「ロケバスはスタッフがいつ戻ってきてもおかしくない…」と無罪主張の元ジャンポケ斉藤被告に懲役7年求刑「反省の情もない」被害を訴える女性は「ハニトラ扱いされ…絶対許せない」
東京都新宿区内に停車していたロケバスの車内で2024年7月、共演者の女性に性的暴行を加えたとして、不同意性交等と不同意わいせつの罪に問われた、お笑いトリオ「ジャングルポケット」の元メンバー・斉藤慎二被告(43)の論告求刑公判が5日、東京地裁(伊藤ゆう子裁判長)で開かれた。
【画像】「一方的ではない」と事件当初から訴えていた妻のSNS投稿と、出産前に病院で妻を気遣う斉藤被告と妻の2ショット写真
検察側は「極めて悪質な事案で、反省もみられない」として懲役7年を求刑。一方、弁護側は女性の同意があり、斉藤被告に明らかな故意はなかったとして、改めて無罪を主張した。
「ハニトラ、売名、嘘つきなどの誹謗中傷も相次ぎました」
この日は傍聴券を求め、35席の傍聴席に対して約250人が東京地裁に集まった。斉藤被告は黒いスーツに白いシャツ、紺色のネクタイ姿で出廷した。
起訴状などによると、斉藤被告は2024年7月30日午前、東京都新宿区内に停車していたロケバスの車内で、番組で共演した女性Aさん(当時20代)にキスをしたり、口腔性交をさせたりするなど、計3回にわたって性的な行為に及んだとされる。斉藤被告とAさんは、この日が初対面だった。
斉藤被告は性的な行為自体は認める一方、Aさんの同意があったと主張し、起訴内容を否認している。公判では、Aさんが性的な行為に同意していないとの認識が斉藤被告にあったかどうかが主な争点となった。
公判にはAさんも出廷し、冒頭で意見陳述を行なった。傍聴席から姿が見えないよう衝立てが設けられるなか、声を震わせ、ときおり言葉を詰まらせながら意見を述べた。
「私にとって、この事件は過去の出来事ではなく、今も日常を壊し続けています。事件後にPTSDを発症し、いつ社会復帰できるのかもわかりません。報道後は私を特定しようとする動きが始まり、『ハニトラ』『売名』『嘘つき』などの誹謗中傷も相次ぎました。私の苦しみが存在したことを認めてほしいです。絶対に許すことはできません」
斉藤被告はうつむいたまま、微動だにせず聞いていた。
検察側は「被害結果は重大かつ取り返しがつかず、反省の情もない」
続く論告で検察側は、斉藤被告がAさんと初めて顔を合わせてから約1時間40分後に最初の行為に及んだと指摘。2人は性的な行為を受け入れられるほどの関係ではなく、斉藤被告が同意があったと誤信するような事情もなかったと主張した。
また、Aさんが斉藤被告の行為を拒絶するため、その場で声を上げたり暴れたりできなかった背景については、両者の年齢や経験、社会的地位の差を挙げ、「強く抵抗すれば、悪口を言われて仕事ができなくなる」と考えていたと説明した。
さらに、行為後に「かわいくてつい、ごめんね」「嫌じゃなかった?」などと尋ねたことについては、Aさんの意に反する行為だったと理解していたことの表れだと指摘。斉藤被告の「同意を確信して尋ねた」との説明を、「不合理な弁解にすぎない」と退けた。
また、斉藤被告の妻でタレントの瀬戸サオリ(38)氏が事件発覚後、SNSに「一方的な行為ではなかった」などと投稿した際、斉藤被告が削除を求めなかったことについても、「Aさんの苦しみを理解しているとは思えない行動」と非難した。
検察側は、斉藤被告には「継続的な再犯防止プログラムが必要」と強調。医師がAさんの社会復帰には5~6年以上を要するとの見方を示していることなども踏まえ、「犯行態様は悪質で、被害結果は重大かつ取り返しがつかず、反省の情もない」として懲役7年を求刑した。論告が読み上げられる間、斉藤被告は眉を下げてうつむき続け、時折、肩で大きく“ため息”をつく場面もみられた。
スタッフがいつ戻ってきてもおかしくない状況だから…同意がある
一方、弁護側は、斉藤被告にAさんの出演や仕事を左右する権限はなく、数多くいる出演者の一人にすぎず、Aさんが内心で仕事への影響を懸念していたとしても、それを知る由はなかったと反論。同意の有無については、「自分ならどう思うか」ではなく、斉藤被告の認識を基に判断すべきだと強調した。
弁護側は、同意があると考えた根拠として、事件当時、ロケバスが施錠されておらず、スタッフがいつ戻ってきてもおかしくない状況だったことを説明。Aさんは斉藤被告の容姿を褒め、キスを避けたり、嫌がるそぶりを見せたりせず、最初のキスの後には「うれしいです。幸せです。今日一日頑張れます」と話していたことを挙げた。
さらに、2回目の行為でもAさんが斉藤被告をあからさまに避けたり、恐怖を示したりする様子はなかったと主張。3回目については、Aさんにはロケバスへ戻る必要がなかったにもかかわらず、自ら車内へ入ってきたため、斉藤被告が「自分と一緒にいたいのだと思った」と受け止め、同意があると認識するに至った経緯を説明した。
こうしたAさんの言動から、斉藤被告には不同意との認識はなく、「明らかな故意はない」として、改めて無罪を訴えた。弁護側が主張を述べる間、斉藤被告は姿勢を正して顔を上げ、モニターを注視。裁判官や弁護人へ何度も視線を移すなど、落ち着かない様子を見せた。
最後に意見を求められた斉藤被告は、Aさんの代理人に向かい、「本当に申し訳ございませんでした」と小さな声で謝罪し、深々と頭を下げた。
一方で、「裁判所には、当時、同意があったと思っていたことをご理解いただきたいです」と続け、これまでの主張を崩さなかった。
双方の主張は最後まで平行線をたどった。判決は11月16日に言い渡される予定だ。
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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班

