「コンテンツに33.7兆円」の骨太の方針 政府主導のゲーム・アニメへの投資は実を結ぶか
政府は「骨太の方針」(経済財政運営と改革の基本方針)の2026年度版を21日、閣議決定した。2040年度までに17分野へ合計370兆円の投資の呼び込み、または実施する計画を発表している。
計画ではAI・半導体分野に101.6兆円、デジタル・サイバーセキュリティーに55.4兆円、創薬・先端医療分野に43.3兆円と、それぞれ大規模な投資を目標に掲げた。また、コンテンツ分野への投資も多額で、2033年度までに33.7兆円の投資を見込む。アニメなどの政策基盤を強化するだけでなく、人材育成や海賊版対策などを行う。
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項目別に見ると、ゲームの24.5兆円が突出して多い。アニメに3.3兆円、音楽に3兆円、マンガに1.6兆円、実写に1.3兆円と続く。娯楽コンテンツは、資源に乏しい我が国にとって武器になりうるため、この領域の強化は日本の発展に貢献が期待される。
しかし、政府が旗振り役になったゲームやアニメなどへの支援活動は、良い成果を残せていない。日本文化の輸出や人材育成などを目的に設立されたクールジャパン機構では、サブカルチャー支援を目的にした出資で何度も損失を出しており、目立った成果は人気マンガ「チェンソーマン」のアニメ化への融資だったと言われている。
また、経済産業省は6月、ゲーム制作を支援する施策の一環として、ディー・エヌ・エーに最大15億円の補助を行う方針を示した。これに対し、すでに成熟しきった大企業への出資を行うことに対して、反発する意見がSNS上で続出する事態に発展した。
ディー・エヌ・エーは今年に入り、ゲーム大手の任天堂、タクシーアプリ運営のGOの株を相次ぎ売却。2026年3月末時点で1000億円を超える現金を保有しており、経産省が投資対象に指定したことに疑問を持つ人が多かったようだ。
このような批判が起きる背景には、遅い決断力や認識の甘さなどがある。例えば、独自の動画配信プラットフォームを立ち上げてNetflixなどに対抗する姿勢を見せたり、流行とは無関係の作品に出資したりと、勝てない対決に挑む姿勢を繰り返してきた。
骨太の方針で示されたコンテンツ分野への投資に関して、官民の割合や投資先の内訳に関する情報は、ほとんど明らかになっていない。ブラックボックスに「33.7兆円の投資」という壮大な目標が入っている状態だが、この投資がゲーム・アニメ業界などで働く人を幸せにするのか、日本の利益に貢献するものなのか。今後も注視していかねばならない。

