実写「ONE PIECE」は「尾田栄一郎がのちに描くことになる大きな謎を仕込むため」原作要素を先に出している
の実写版「ONE PIECE」を観ていると、特定のシーンや設定が原作より早く登場していることに気づくだろう。こうした演出の背景には、2つの理由があるという。共同ショーランナーのジョー・トラッツが米に語った。
まず1つ目の理由は、ファンサービスだ。「注意を払ってくれるファンへのご褒美として小ネタを織り込むことがあります」とトラッツ。実際にシーズン2では、ローグタウンで“フィガーランド”の文字や“サボ”のされたり、ルフィが“ダダン”の名を口にしたり、新聞に“ウォーターセブン”のニュースが載っていたりと、大から小までファンへの目配せが絶えない。
一方、2つ目の理由として挙げたのが、「既存の物語に深みを与える」という役割だ。例として、シーズン2第1話のゴールド・ロジャーとガープの会話シーンに言及している。
「シーズン2にはゴールド・ロジャーの回想シーンがありますが、漫画のこの時点では登場しません。これは(原作者の)尾田(栄一郎氏)がのちに描くことになる、より“大きな謎”を仕込む手段なのです。」
同シーンでは、ロジャーが処刑される前、生まれてくる自分の“息子”をガープに託そうとする。原作では単行本56巻で描かれる場面のため、実写版では40巻以上も前倒しで登場したことになる。こうして原作の知識を活かし、先の展開につながる伏線をあらかじめ仕込める点は、ドラマ版ならではの利点のひとつのようだ。
さらにトラッツは、「物語は終わりに近づくにつれ、しばしば始まりへと回帰するもの」と指摘し、「だから漫画のファンが最終章を体験している一方で、僕たちが(ドラマ版で)この物語の始まりを描いているというのは、とても楽しいことです」とも語っている。
奇しくも、原作の最新刊114巻が「エルバフ編」の真っ只中にある今、シーズン2のリトルガーデンでも「エルバフ」への言及がなされている。劇中では早くも「巨大な木」や「太陽神ニカ」といったキーワードが登場し、戦士の信仰がより具体的に語られるなど、見方によっては原作と実写版が並行して動いているかのようだ。また、ロジャー&ガープの会話で「ゴッドバレーの英雄」という言葉が出てくる点も、その全貌が明かされる原作の展開を思わせる。
Netflixシリーズ「ONE PIECE」シーズン2は配信中。
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