JAXAの新型補給機「HTV-X」1号機に搭載されていた超小型衛星の放出を実施
JAXA(宇宙航空研究開発機構)は2026年3月12日、新型宇宙ステーション補給機1号機「HTV-X1」に搭載されていた超小型衛星「てんこう2(Ten-Koh2)」の放出を実施したと発表しました。
放出後に地上局で電波を受信
てんこう2は日本大学理工学部航空宇宙工学科の奥山研究室で開発された超小型衛星(CubeSat規格の6Uサイズ)で、超小型衛星放出システム「H-SSOD」に収納した状態でHTV-X1に搭載されていました。
JAXAによると、てんこう2は日本時間2026年3月11日18時34分頃にHTV-X1から放出されました。また、奥山研究室によると、放出後のてんこう2から発信された電波(CW信号)を日本大学の地上局で受信することに成功しており、今後は衛星の状態の確認を進めていくということです。
3月11日、HTV-X1号機の最初の技術実証ミッションとして、超小型衛星放出「H-SSOD」ミッションを実施。
超小型衛星「てんこう2」を放出した動画を初公開📷
無事に軌道投入が完了しました。
てんこう2のミッションはこれからが本番!応援しています👍#JAXA #HTVX #てんこう2 #SpaceBD #日大理工 pic.twitter.com/bwFaow5QAs- HTV-X新型宇宙ステーション補給機 (@HTVX_JAXA) March 12, 2026
【てんこう2からの信号確認について】
HTV-X1より放出された「てんこう2」ですが、先程日本大学地上局にてCW信号を確認しました!!
しばらくはCW信号のみの送信となりますので、引き続き受信協力のほど宜しくお願い致します🛰️#TenKoh2 #てんこう2 #HTVX #CubeSat #日大理工 pic.twitter.com/tf0wfMP96k- Okuyama Lab (@LabOkuyama) March 11, 2026
HTV-X1について
HTV-Xは2020年まで運用されていた宇宙ステーション補給機「HTV(こうのとり)」の後継機として開発された無人補給機で、主にISSへの物資輸送を行います。打ち上げ時の質量は約16トン。貨物の搭載能力はHTVが質量4トン・容積49立方mだったのに対し、HTV-Xでは質量5.82トン・容積78立方mと1.5倍ほどに向上しています。
初飛行となるHTV-X1は2025年10月26日に「H3」ロケット7号機で打ち上げられ、約4日後の日本時間2025年10月30日0時58分にISSへ到着。補給物資の運び出しや廃棄される不要品の積み込みを行った後、日本時間2026年3月7日2時00分にロボットアームを使ってISSから離脱され、約4か月ぶりの単独飛行を開始していました。
ISSへの物資補給ミッションにおけるHTV-Xの係留期間は最長6か月間ですが、ISS離脱後も技術実証や実験に対応する軌道上実証プラットフォームとしてのミッションを行えるように、最長1.5年間にわたって単体で飛行できるように設計されています。
HTV-X1では、前述のてんこう2(H-SSODに収納)をはじめ、衛星レーザー測距(SLR)用小型リフレクター「Mt. FUJI」、展開型軽量平面アンテナ「DELIGHT」、次世代宇宙用太陽電池「SDX」が搭載されていて、ISS離脱後の約3か月間にわたって技術実証ミッションを継続する予定です。
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文/ソラノサキ 編集/sorae編集部
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