「海外で今まで通用してきた部分をもっと磨いて、逆に苦手だったり、課題があるんで、それを解決するためのいい相手だし、いい環境なんで、自分のまずは弱いところを減らしたい」

 U-16日本代表はポルトガル遠征(2月9日〜19日)でポルトガル、ドイツ、オランダと対戦。FW梶山蓮翔(FC東京U-18)は欧州の強国相手に自分の武器を磨くと同時に、課題改善するための遠征にする意気込みだ。

 174cm、64kgと特別なサイズがある訳ではなく、フィジカル面は課題の一つ。「もう今からどうにかなるっていうのじゃないんですけど、予測だったり、身体の当てるタイミングで競り合いに勝てたらいいかなって感じです」。2大会前のU-17ワールドカップではFC東京U-18の先輩MF佐藤龍之介(現・FC東京)が大柄な選手相手に技術力と強度も発揮。自分も世界と戦う術を少しでも身に着けて帰ってくる。

 梶山は2010年の早生まれで現在高校1年生。抜群のスキルや判断力で差を生み出すFWは昨年、東京都選抜のエースとして国スポ優勝を果たした。昨年12月に行われたU-16日本代表エジプト遠征など、自分と同学年の2009年生まれ世代の代表チームにも選ばれている。

 今回は早生まれとして2010年生まれ世代の活動に参加。中心選手の自覚を持って初日の紅白戦に参加し、前線でのボールキープや球際の激しい守備を見せた。そして、スペースへの動きから、対角の強烈な右足シュート。だが、これをGKシュルツ建斗(鹿島つくばJrユース)に阻まれるなどチームは1-3で敗れ、「自分が結構声掛けてやったつもりではいるんですけど、チーム勝ててないんで、そこを勝たせられないとダメかなっていうのを思いました」と首を振っていた。

 U-17日本代表として今年のU-17ワールドカップに出場することが第一目標。だが、U-16日本代表を引っ張る経験も大事にしている。「この代、優勝もちろんなんですけど、自分が中心で優勝できたらいい。自分が勝たせられたらいい」。その梶山は昨年のU-17ワールドカップの映像を見て、感じたことがあるという。

「海外とか日本もそうですけど、勝つために全員が必死になって、身体を最後まで投げ出していた。日本、負けちゃったんですけど、決め切るところで決め切らないと、その1個で差が出ちゃうんだなって思いました。隙とか作っていたらやられるんで、隙を作らないような立ち振る舞いだったり、そういうのが大事かなっていうことを感じました」

 今回のポルトガル遠征でも、隙を作らないこと、決め切ることが大事。FC東京で活躍した梶山陽平氏(現FC東京U-18コーチ) を父に持つことでも注目されるエース候補が、世界一を目指してチームとともに強くなる。


(取材・文 吉田太郎)