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 巨人・梶谷隆幸外野手(36)が、今季限りで現役を引退することが22日、分かった。

 18年目の今季は3月29日の阪神との開幕戦(東京ドーム)で右翼守備でダイビングキャッチを見せ、打撃でも青柳から本塁打で阿部監督の初陣勝利に貢献。満員の本拠地を「必死に走って、必死に捕りました」と沸かせ、「昨年悔しい思いをしたので、その借りを返すためにやってきた」とオフからトレーニングを積んできた成果を発揮した。

 しかし、4月3日に古傷の左膝痛が再発して離脱。5月に復帰後も3試合の出場だけで再離脱を強いられ「(故障の状態は)僕が分からないので、誰も分かるはずがなくて。どのくらいできたら大丈夫かも正直分からない」と苦しい日々を過ごした。チームがリーグ優勝を決め、CSファイナルSを前にした1軍練習に参加。コンディション面の不安からポストシーズンでのベンチ入りメンバーには入らなかった。

 梶谷は開星(島根)から06年高校生ドラフト3巡目で膻浜(現DeNA)入り。14年には盗塁王を獲得するなど、スピードと長打力を生かしたプレースタイルで活躍した。20年オフにFA権を行使し、巨人に移籍。4年契約の最終年だった今季は、6試合の出場にとどまっていた。プロ生活18年。数々のケガに見舞われながらも、はい上がってきた男が、熟考した上で、ユニホームを脱ぐ決断をした。

 ◇梶谷 隆幸(かじたに・たかゆき)1988年(昭63)8月28日生まれ、島根県出身の36歳。開星では06年夏の甲子園に出場し、同年の高校生ドラフト3巡目で横浜(現DeNA)に入団。09年4月9日の巨人戦でプロ初出場。14年に右翼レギュラーに定着し39盗塁で盗塁王に輝き、15年に球宴初出場。17年は日本シリーズ出場に貢献し第2戦で本塁打を放った。20年オフにFAで巨人に移籍。1メートル80、90キロ、右投げ左打ち。