中国、ICV産業体制をほぼ構築

2023年世界ICV大会の室内展示エリアでスタッフの説明を聞く来場者。(2023年9月21日撮影、北京=新華社記者/鞠煥宗)

 【新華社北京10月21日】中国北京市で19日まで3日間、2024世界インテリジェントコネクテッドビークル(ICV)大会が開催された。

 開幕式に出席した工業情報化部の金壮竜(きん・そうりゅう)部長は、中国にチップ、センサー、コンピューティング・プラットフォーム、シャシー制御、クラウド制御などを含む整ったICV産業体制が構築されていると紹介した。ヒューマン・コンピューター・インタラクション(HCI)などの技術で世界をリードし、タイヤとハンドルを電気信号でつないで制御する「ステア・バイ・ワイヤー」や、路面状況に応じて衝撃を緩和する「アクティブサスペンション」などの技術開発を加速させているとも語った。

 整った産業体制の中で、優良企業が成長している。金氏によると、中国のICV産業には、「専精特新(専門化、精密化、特色化、斬新化)」の特徴を備える「小巨人企業」(大きな成長が見込まれるスタートアップ企業)が約400社あり、高性能センサー「LiDAR(ライダー)」販売数で世界トップ10入りしたメーカーは5社を数える。自動車メーカー9社は条件付き自動運転車の参入試験を実施している。インフラ整備も急速に進んでいる。50余りの都市でICVの路上試験が行われ、道路3万2千キロがテスト道路として開放されている。道路約1万キロのスマート化改修が完了し、自動車などのインフラと情報交換を行う道路沿いに設置された通信デバイス「路側機(ロードサイドユニット)」を8700基余り設置した。

 工業情報化部は今後、産業の基礎能力を高め、新たな産業エコシステムを構築し、インフラを整備するとともに、産業の発展環境を改善し、中国ICV産業の質が高く持続可能な発展を推進していくとした。

 ICV大会は、工業情報化部、交通運輸部、北京市政府が共同開催した。国内外から250社余りの自動車・部品企業と機関が集まり、200件以上の新技術、新製品を披露した。