“伝説のギャル”米田歩を演じる仲里依紗

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NHK連続テレビ小説「おむすび」で、女優橋本環奈(25)演じるヒロイン米田結(よねだ・ゆい)の姉、歩役の女優仲里依紗(35)が21日、同局を通じコメントを寄せた。

橋本演じる“平成ギャル”のヒロイン結が、栄養士となって現代人の問題を「食の知識とコミュ力」で解決する平成青春グラフィティ。仲が演じる歩は“伝説のギャル”で、18日放送回で初登場した。

オファーを受けた際は「“伝説のギャル”役だと、ざっくりしたことしか聞いていなかったので、どういうことなんだろうって。『本当に、朝ドラなのかな?』と謎は深まる一方だった」と笑い飛ばしたが、台本を読むうちに「今この時代だから皆さんに届けられるメッセージが込められている朝ドラだなと思いました」と納得。

朝ドラは、時代ものが多いというイメージも変わり、「今回は幅広い世代にとって記憶に新しい平成が舞台というチャレンジングなものなので、より若い世代にどんどん広がればいいなと思っています。『おむすび』のタイトルどおり、早くお家に帰ってごはんを食べようという気になるというか、家族と食卓を囲むことの大切さを思い出せて、食育としてもいいなと思える作品です」とアピールした。

平成元年生まれの仲にとって、平成を生きてきた歩とは「演じながら歩と共に成長してきた感覚もあります」。

歩が“伝説のギャル”と呼ばれることについて「外見とか、そういうものだけじゃないんですよね。歩の人間性だったり、歩自身が周囲の人に与えた影響だったりが、ギャルの中でうわさとあいまって伝説になっていたんだろうなと思っています」と思いを巡らせた。

歩と結の姉妹関係については「いろいろな姉の行動で、結は苦しめられてきたと思います。結と歩は性格的にもまったく違うし、本当に嫌な部分もあったでしょう。でも、どこかで歩をうらやましく思う気持ちが結にはあるんじゃないかと思います」。

自身も3姉妹の長女だったからこそ分かることがあるといい、「妹の結とのシーンはお姉ちゃんらしさが出ていると思います。派手だし、飛び回るし、はたから見たらそう見えないかもしれないけれど、歩は結の道をしっかり作ってあげたいと思っている、良いお姉さんだと思います」と語った。

作品の見どころについては「“伝説のギャル”という役柄ですが、なぜ歩がギャルになったのか、その経緯の部分をぜひ視聴者の方に注目していただきたいです」。

仲は作品を通じて「ギャルのイメージをポジティブに変えたい」と思っているという。

「ギャルというと、見た目がすごく派手で、プラスではないイメージを持っている人もいると思います。でもギャルは部屋・服装・ネイルを見ても、全部自分のためにやっているんです。自分の機嫌は自分で取る。見てくださる方々に、誰のためにでもなく、自分がベストでいられることの大切さが伝わればいいなと思います。上の世代の方にも、『人は見た目によらず。ギャルもすっごく良いじゃん!』と思ってもらえるきっかけになってほしいです」とキッパリ言い切った。

また、ドラマでは阪神・淡路大震災も描かれる。

「当時被災された方だけでなく、その後に東日本大震災や能登半島地震などもあり、思い出したくない方もいらっしゃると思います」と被災者に思いをはせながら、「どう伝えたらいいんだろうと悩む部分もありますが、こういうことがあったと伝えなきゃいけないし、忘れてはいけないと思うんです。災害は、忘れた頃に来るじゃないですか。また同じようなことが起こるかもしれないし、日本に住んでいる以上、付き合っていかないといけない。皆さんが改めて考えるきっかけになったらと思っています」。演じて伝えることの大切さをかみしめていた。