家族LINEに入り込んで自撮り連投する「弟の彼女」のインスタでわかった非常識

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うちの常識、世間の非常識

マイナビニュースが2021年11月に会員308人にむけて、「自分の家だけのローカルな習慣」についてのアンケート調査を実施した。「世間の常識だと思っていたことが、実は自分の家だけの習慣だったことはありますか?」と質問に、約半数である48.7%が「YES」と回答したという。

自分の家の変わった習慣として、あげられていたのは

・味噌汁には納豆を入れていただく。

・風邪をひいた時にコーラを熱して炭酸を抜いて飲む。

・お風呂はなるべく電気をつけないで入る。

・節分の時、父が部屋の中にお金をばらまき家族で奪い合う。

・犬の散歩中、犬に向かって「わ〜」っと叫び、オシッコをさせる

など。

どれもユニークではあるが、家の中だけの「へんな習慣」(犬は落ち着いてできているのか、という問題はあるものの)であって、よそ様に迷惑をかけるものではない。

だが、『ちっちゃくてかわいいワタシ 痛すぎる勘違い女の正体 』(ぱん田ぱん太 / KADOKAWA)に描かれている女子大生 みゆの行動は、あまりにも常識を外れている。

大人気漫画シリーズ ぱん田ぱん太さんの『欲しがるあの子を止められない とんでもないクレクレちゃんに絡まれた結果、人生を深く考えた話』の続編として、今年7月に電子書籍で出版されたこの漫画は、前回同様、「人間関係のトラブルに巻き込まれやすい」きよかが主人公である。前作で恋人として登場したゴリ男は、きよかと結婚し、夫になっていた。

今回、話の中心となるのは、きよかの弟 風太郎の彼女である“みゆ”、こと、ゆみこである。

自分に注目が集まらないと気が済まない彼女

ある日きよかとゴリ男は、たまたま寄ったきよかの実家で、弟の風太郎が最近つき合い始めた大学の後輩、“みゆ”と遭遇する。初対面の彼女は、「おばちゃん(きよかの母)、喉かわいた」だの「おばちゃんのごはん、おいしい」だの、きよかの母親に妙になれなれしい。

最初のうちは、「悪い子じゃないけど、変わっとんなあ」くらいに見ていたきよかだったが、夕食後に、夫 ゴリ男の膝の上にみゆが平然と座るのを見て、仰天する。

ゴリ男はトイレに立つ振りをして、みゆから逃れるが、きよかは怒りのあまり、弟の風太郎に食って掛かる。けれどもそう驚いた様子のない風太郎いわく、みゆにとってはいつものことで、サークル内では、男にも女にも、自分より大柄と見ると、膝に座ってしまうのだ。

非常識な“弟の彼女”みゆに振り回されるきよかとその家族の困惑を描いた漫画の試し読みも読める連載の第2話。

みゆに対するモヤモヤは、帰宅後も続く。

苛立ちながらもSNSをフォローしてみると

きよか、ゴリ男、きよかの両親、風太郎に自分を加えて「家族のグループライン」を勝手に作り、自撮り写真を112枚もあげる。父親の具合が悪いから夕飯はお粥になる、と連絡する母の後に、自分もなんだか具合が悪いとアップ。

みゆはとにかく自分に注目が集まっていないと気が済まないらしい。

そんなみゆから、自分のインスタをフォローするよう言われ、苛立ちながらも興味本位で覗いてみると、写真の中に許しがたきものを発見してしまう。

自分の目を疑い、実家に飛んで帰るきよか。自分の部屋のクローゼットを開けてみると、あるはずのワンピースがない! なんと弟の彼女として実家に出入りするみゆが、勝手にきよかの部屋に入り、クローゼットを漁り、大学の飲み会に着て行ったのだ。

帰宅した風太郎に「窃盗だ」「犯罪だ」と怒りまくるが、反対に「大事な服なら、結婚した後に、なぜいつまでも置きっぱなしにするのか」と言われてしまう。

怒りながらも、それも一理あると考えを改める、素直すぎるきよかは、盗人みゆに「欲しい服があれば譲る」などと申し出る。

だが、そんなきよかの寛容な態度に対し、みゆが見せた行動は、またしても非常識極まりないものだった。

◇家族のラインに、唯一家族ではない「弟の彼女」を入れてグループを作ったのは弟であったが、それが誰の指示によるものなのかはあまりに明らか(弟は何も投稿する様子がない)。さらに、自ら「フォローして」と送りつけてきたインスタを開けば、そこにはきよかのワンピースを着たみゆの姿。

あまりの非常識に呆気にとられるきよかだったが、弟の痛い指摘に自らも反省し、「姉」らしい気遣いを見せる。

なのに、唐突に帰宅を宣言するみゆ。

けれども、彼女の頭を横切った、はさみを片手に持ち、泣き叫ぶあの姿は、誰のものなのだろう。

一方で、「つねに自分が注目を浴びたい」みゆの“自己顕示欲”は、次話でもまだまだ続く。

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