300B真空管搭載ステレオパワーアンプ「TRZ-P300W」

トライオードは、300B真空管搭載ステレオパワーアンプ「TRZ-P300W」を12月に発売する。価格は660,000円。PSVANE WE300B仕様の「TRZ-P300W-WE300B」は783,200円。

1994年のトライオード創業時から、2016年まで販売した300B A級パラシングルの定番モデル「VP-300BD」の後継機として、2019年10月に発売したプリメインアンプ「TRZ-300W」をベースにパワーアンプとして設計し直したモデル。

直熱三極管の音楽性豊かなサウンドとパラシングルによるしっかりしたドライブ能力を備えている。

往年の300Bオリジナル真空管に迫るクオリティーを再現したという真空管、PSVANE WE300Bを搭載したWE300B仕様もラインナップする。

なお、このモデルはプレミアムシリーズの製品で、展示機があり試聴ができるなど一定の条件を満たした「トライオードプレミアムショップ」認定店のみでの取り扱いとなり、インターネット上では販売しない。

300BのA級パラシングル回路直熱三極管の魅力を引き出しつつ、様々なスピーカーのドライブに十分な出力が得られるA級パラシングルの回路構成で、20W+20W(8Ω)を確保。

サウンドを支える電源部には、大型のトロイダル電源トランスを搭載。整流素子には応答が良く損失が少ないSiCショットキーバリア整流ダイオードを採用。効率が良く且つ強力でレスポンスが早い電源供給を実現した。

バイアスメーターとバイアス調整ボリュームを装備し、メーターを確認しながら簡単にバイアス調整が可能。

直熱三極管アンプではハムバランサーという手動式の回路でハムノイズを消す調整が必要だったが、このモデルでは独自のTHC(トライオード・ハム・キャンセリング)回路を採用し、その調整を不要としている。

銅線の素材に高価だが品質が高く優れた素材であるディップフォーミング無酸素銅(DF-OFC)を使用した電源ケーブル「TR-PS2」を標準搭載。カップリングコンデンサーには高純度スクワランオイル、真鍮躯体、リード線に金メッキ無酸素銅線を使用したアムトランス製AMCSオイルコンデンサーを採用している。

ステンレスシャーシに、ブラックヘアライン仕上げの重厚なアルミフロントパネルと黒光沢塗装の大型トランスを組み合わせたデザインを採用。トランスの天面には8mm厚のアルミ切削のトッププレートを装着、トランスの振動低減と放熱効果の改善を図っている。

周波数特性は5Hz~70kHz(-3dB)、SN比は93dB。入力端子がMAIN IN×1系統、スピーカー出力端子は1系統で、4~8Ωのスピーカーに対応。消費電力は定格240W、無信号時210W。外形寸法は440×350×220mm(幅×奥行き×高さ)、重量は33.6kg。