大谷翔平の「50-50のスゴさ」をサッカーで表現した伊メディアが例に挙げたアノ日本人の活躍

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 前人未到のシーズン50本塁打・50盗塁を達成したドジャース・大谷翔平の偉業を“もしもサッカー界で例えるなら…?”。そんなお題に応じたのは野球とはあまり縁がないイタリアの通信社「ANSA」である。

 同社は9月24日に大谷のメジャー史上初となった“50-50”の快挙を伝えると共に、それがいかにとてつもない記録であるかを、同国の国民的スポーツであるサッカー界レジェンドの名を借りて解説した。

 まずは、投手の大谷が好打者としても活躍している現状を「まずあり得ないこと。その逆も同じだ」とし、「だが、ショウヘイ・オオタニだけは異なる。球界で最高額を稼ぐプレーヤーにはそれに値するだけの理由がある」と紹介。

 さらに、今回の“50-50”達成については、元アルゼンチン代表の伝説的ストライカーで「神の子」と崇められたディエゴ・マラドーナ氏や、当代の世界最高FWキリアン・エムバペ、そして、「20世紀最強のGK」レフ・ヤシン氏と、イタリアが誇る怪物GKジャンルイジ・ドンナルンマの名前を並べながら、次のように表現した。

「GKドンナルンマが決定的シュートを50本防いだ上で、50ゴールを奪うようなもの」と守護神によるディフェンスとオフェンスの“二刀流”を比喩に使うと、「ドジャースのスーパースターは、マラドーナとヤシン、エムバペとドンナルンマを掛け合わせたハイブリッド。つまり、怪物ということだ」とも紹介している。

「さらに、日本人アスリートによる他国での大活躍というシチュエーションから、1998年に21歳の若さでイタリアサッカー界に上陸した元日本代表MF中田英寿氏の“フィーバー”を彷彿とさせるとも伝えました。中田氏もまたイタリアリーグのペルージャやローマ、パルマ、フィオレンティーナといった名門で確かな足跡を残し、2004年には国際サッカー連盟『FIFA』創設100周年を記念して、ブラジルの英雄・ペレ氏が選ぶ『FIFA100(偉大な100人のサッカー選手』で日本人として唯一選出されています。フットボール文化が盛んなイタリア人からすると、大谷の凄まじい活躍は“まるで中田のよう”だと感じるというのが最も伝わりやすい感想のようですね」(スポーツライター)

 メジャーのトップとして歴史を塗り替えた大谷と、多くの“日本人初”を成し遂げた中田氏。両名の奮闘を讃える報道がイタリアから届けられたのは、同じ日本人として誇りに感じるところである。

(木村慎吾)