伊藤健太郎

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 俳優の伊藤健太郎(27)が突如、所属事務所を退所した。関係者からは“不義理過ぎる”という声が出ているが、実は金銭トラブルも発生していた。

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 伊藤といえば、2020年10月に起こした“ひき逃げ”事件を思い出す方も多いだろう。

「彼は舞台の稽古後、ショッピングに行くため自家用車を運転していた際、東京都渋谷区の交差点で二人乗りのバイクと接触し、転倒させてしまいました。この時、車を運転したまま百数十メートル進んでから現場に戻ったことで、ひき逃げなどの疑いで逮捕されたのです」(社会部記者)

 その後、被害者二人との間で示談を成立させ、ひき逃げは嫌疑不十分の不起訴処分となったが、

「逮捕された時点で芸能活動を停止。スポンサーやテレビ局から違約金を請求され、21年5月まで謹慎生活を送ったのです。当時、売れ始めててんぐになっており、素行不良だったというエピソードも報じられ、完全に信用を失ってしまいました」(スポーツ紙記者)

「謹慎中の生活費まで渡していた」

 だが、所属事務所「イマージュエンターテインメント」は、彼を全面的にバックアップした。

伊藤健太郎

「弁護士を雇い、違約金を肩代わりし、関係者総出でおわび行脚し、果ては謹慎中の生活費まで渡していたそうです。伊藤が起こした事件は、あくまでプライベートにおける個人的な過失でした。本来であれば、事務所が負うべき責任はありませんでした。にもかかわらず、彼の才能を高く評価していたイマージュは、復帰を見据えて何から何まで面倒を見てあげたのです」(同)

返済プランは白紙

 伊藤は謹慎が明けた21年6月以降、引き続き事務所の手厚いサポートを受けながら、順調に仕事復帰を果たしていった。

「最初は映画や舞台からでしたが、今年春の連続ドラマ『街並み照らすヤツら』(日本テレビ系)で地上波復帰を果たしました。現在放送中のNHK大河『光る君へ』の追加キャストにも抜てきされ、撮影中とのことです。昨年ごろから家賃50万円の高級マンションに引っ越し、かつてのスターらしい生活を取り戻しつつあります」(ドラマ関係者)

 そんな矢先の今月10日、彼は突如としてイマージュを退所したのだ。

 さる芸能プロの幹部はこう言う。

「完全復活のめどが立った途端に、関係者やファンに何の説明もなく事務所を出ていく彼に対して、芸能界では“不義理過ぎやしないか”という声が高まっています」

 さらに困ったことに、

「伊藤には違約金の支払いが2億数千万円残っており、退所後の前事務所への返済プランも白紙だというのです。イマージュは、退所そのものは引き留めなかったようですが、立て替えている違約金の返済については、どうするのか弁護士を通して彼に問い合わせ中だといいます。しかし、彼は一切回答をしないまま、後ろ足で砂をかけるように事務所を去っていったそうです」(同)

 こうした状況を知ってか知らでか、

「今月13日、伊藤さんが出演する映画『静かなるドン2 前編』の舞台あいさつが行われました。その際、多くのファッションブランドが、彼への衣装提供にNGを出したといいます」(アパレル関係者)

有力視される移籍先は?

 伊藤の移籍先は本人が敬愛する役者の先輩、小栗旬(41)が社長を務める大手事務所「トライストーン・エンタテイメント」が有力視されている。同事務所は、業界で“マタさん”と呼ばれる山本又一朗会長(76)が取り仕切っていることでも知られる。

「どうやらマタさんはイマージュに対して、伊藤が背負っている違約金を減額してやってくれと、無茶なお願いをしている模様。イマージュからすれば目玉の俳優を引き抜かれた上に、金銭面での損害まで被るわけですから、決してのめる提案ではないでしょう」(芸能メディア関係者)

「1回目のミーティングをした」

 当の山本会長に聞くと、

「健太郎君はいい俳優だと思っている。移籍ってことになればいいと思うけど、1回目のミーティングをしただけで、まだ決まっていません。(違約金に関しては)お互いに極秘だし、流動的なことなんで、今は話し合いをちゃんとしましょうというところです」

 一方のイマージュは、

「伊藤健太郎が契約満了に伴い退所したのは事実です。損害賠償の立替金に関しては、弁護士を立てておりますので、弊社からお話しすることはございません」

 かつて“ひき逃げ”事件を起こした男は恩知らずというより、とにかく非常識な人ということらしい。

「週刊新潮」2024年9月26日号 掲載