やす子(C)日刊ゲンダイ

写真拡大

 今年の“好調”を受け、早々に来年度の放送を決定したといわれる「24時間テレビ」(日本テレビ系)。しかし表向きの理由に反し、その実態は決して芳しいものではなかったという。

【もっと読む】やす子「24時間テレビ」での好感度上昇は諸刃の剣…早くも“イジリにくい芸人”になる懸念

 一部報道では今年の「24時間テレビ」は、昨年超えの視聴率(世帯平均12.5%、個人7.5%=ビデオリサーチ調べ・関東地区)を獲得したことや、番組終了時点での寄付金額が昨年を超える約4億3800万円だったことから“大成功”と報じられていたのだが、その実情は日テレ関係者が危機感を募らせる結果に終わっていたというのだ。ある制作会社プロデューサーの話。

「コア視聴率ですよ。この数字を公表していないため皆、気が付いていないんですが、コア視聴率では惨敗しているんです。現在、日テレは“視聴率3冠王獲得”という目標ではなく、コア視聴率(13〜49歳の男女の視聴率)でトップになる目標を立てている。だから世帯や個人が昨年超えの視聴率を取っても実はあまり意味がないんです」

■「コア視聴率」は惨敗

 日テレを慌てさせたそのコア視聴率の結果は“ヤバい”の一言だったという。

「4.7%です。1997年に『24時間テレビ』でコア視聴率を計測し始めて以降、ワースト1位を記録してしまった。ちなみに昨年は4.8%です」(前出のプロデューサー)

 さらに日テレ関係者が気を揉むのが、今回の世帯での高視聴率の背景。

「フワちゃんがやす子をSNSで誹謗中傷したことでやす子に注目が集まり、追い風になった。それ以上に大きいのが台風の存在です。多くの視聴者が自宅にいたので、本来ならば世帯と一緒にコアももっと取らなければいけなかったんですが、コアは伸びなかった。つまり『24時間テレビ』の主な視聴者層は50歳以上のシニア層が中心で、若い視聴者からはソッポを向かれたということになります。これはスポンサー受けが非常に悪いわけです。旧ジャニーズがメインで出演しなかったことでコアが伸びなかった可能性もあり、この点は、来年以降の番組の内容に大いに課題を残した」(同前)

 問題はそれだけではないようだ。

「宮崎吾朗がデザインしたTシャツの売れ行きもよくなかった。そもそも『愛は地球を救うのか?』という自虐的で後ろ向きなメッセージでは人気が出ないのも当然でしょう。ジブリ人気を当て込んだが空振りしました」(制作関係者)

 少なくとも現段階では、来年の「24時間テレビ」では、旧ジャニーズ勢のMC起用及びジブリ頼みは中止することが既定路線だというが、問題山積の「24時間テレビ」は、果たして来年の放送を迎えられるのか。

  ◇  ◇  ◇

 24時間テレビの立役者となったやす子だが、「芸能人生命の危機」に瀕しているという。●関連記事【もっと読む】やす子「24時間テレビ」での好感度上昇は諸刃の剣…早くも“イジリにくい芸人”になる懸念…では、ゴールを達成したことで起きつつある何とも皮肉な状況について伝えている。