「週刊文春」が報じた、兵庫県・斎藤元彦知事(46)と親族のあいだで起きていた“絶縁トラブル”。19日に兵庫県議会で不信任決議案が全会一致で可決され、四面楚歌の状態の斎藤元彦知事だが、「週刊文春」はなぜ親族とのトラブルを報じたのか。

【冒頭無料】斎藤元彦兵庫県知事(46)選挙資金めぐる親族トラブルが「プライベートの問題にとどまらない」理由

「斎藤知事の“絶縁トラブル”にはプライベートの問題にとどまらない事情があり、今回報じるに至りました」

 こう語るのは、7月中旬からこの問題の取材を続けている「週刊文春」のO記者である。一体、斎藤知事と親族の間で何が起きていたのか。関係者に取材を続けると、その内容が浮かび上がってきた。

親族は「世間に迷惑をかけて申し訳ない」

「選挙費用をどうやって捻出するかという段階で、斎藤知事がこれまでずっと世話になってきた祖父の屋敷をめぐって、祖父を裏切るような行為、利用するような行為があった。また、斎藤知事は祖父の存在が『政治を志す原点になった』とも公言しており、“親族トラブル”は、選挙戦に深く結びついているのです」(O記者)


斎藤元彦兵庫県知事

 親族に取材すると、トラブルの詳細については口を噤んだが、斎藤知事と絶縁状態であることを認め知事への思いを語った。

「親族の方は、第一声で『身内が世間に迷惑をかけて本当に申し訳ない』と言っていて、世間に詫びるような内容をしきりに話していたことが印象的です。また、今後選挙が行われる場合は多額の費用がかかってしまうということで、その点についても申し訳なく思っていることが伝わってきました」(同前)

 斎藤知事によって兵庫県議会が解散されれば、約16億円の費用がかかると試算されている。過去、知事の地位を得るために手段を選ばず選挙資金を捻出しようとし、親族と絶縁状態に陥った斎藤知事。今回も、自らの地位のために血税を蕩尽することを厭わないのだろうか。去就が注目される。

“親族トラブル”を「週刊文春」が報じた背景について記者が解説した動画番組の全編は「週刊文春電子版」で見ることができる。また、現在配信中の「週刊文春電子版」では、親族との絶縁トラブルの詳細のほか、斎藤知事本人および知事の妻が直撃取材に語ったこと、自民党が斎藤知事を支持した背景、後援会の動きについて詳報している。

(「週刊文春」編集部/週刊文春 2024年9月26日号)