Bleeping Computerは9月20日(米国時間)、「macOS Sequoia change breaks networking for VPN, antivirus software」において、MacをmacOS SequoiaにアップグレードするとEDR(Endpoint Detection and Response:エンドポイント検出応答)、VPN(Virtual Private Network:仮想プライベートネットワーク)、Webブラウザを使用する時にネットワーク接続エラーが発生すると伝えた。

macOS Sequoiaは9月16日にリリースされた最新バージョンのmacOSだが、一部ベンダーはこの不具合を受けて一時的にアップグレードを見送るようにアドバイスしている。

macOS Sequoia change breaks networking for VPN, antivirus software

○不具合の原因

本稿執筆時点で、不具合の原因に関する公式の発表はない。しかしながら、Bleeping ComputerはmacOS Sequoiaのリリースノートから、原因と考えられる次の記述を発見している。

アプリケーションファイアウォール設定がプロパティリストに含まれなくなりました。もしもアプリまたはワークフローが「/Library/Preferences/com.apple.alf.plist」の修正によるApplication Firewall設定の変更に依存しているのであれば、代わりにsocketfilterfwコマンドラインツールを使用するように変更する必要があります。(124405935)

○対策

ESETは「ESET Endpoint Security」および「ESET Cyber​​ Security」の古いバージョンに影響があると発表した。不具合を修正した製品およびバージョンは次のとおり。

ESET Endpoint Security 8.1.6.0およびこれ以降のバージョン

ESET Cyber​​ Security 7.5.74.0およびこれ以降のバージョン

上記のバージョンにアップデートする前にmacOS Sequoiaにアップグレードした場合は、ネットワーク接続を失う可能性がある。この場合、公式サイトの回避策を実施してネットワーク接続を回復し、製品をアップデートすることが推奨されている(参考:「[ALERT8723] Network connection lost after upgrading to macOS 15 with ESET macOS product v6」)。

不具合の影響を受けるその他の製品については、製品をアンインストールまたは無効化することで解消される可能性がある。アンインストールまたは無効化により復旧した場合はベンダーが公開している情報を確認し、macOS Sequoiaに正式対応したバージョンをインストールすることが望まれる。

macOS Sequoiaにアップグレードしていない場合は、アプリのサポート情報を確認することが推奨される。アプリがmacOS Sequoiaをサポートするまで待ち、アプリをアップデートしてからmacOSをアップグレードすることで不具合を回避できる。