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 ◇パ・リーグ ソフトバンク9−4オリックス(2024年9月23日 京セラD)

 ソフトバンクは23日、オリックスを9−4で下し、4年ぶり22度目(1リーグ時代を含む)のパ・リーグ制覇を果たした。FA移籍1年目で、開幕から4番に座り続けた山川穂高内野手(32)はこの日、2試合連続マルチ安打の活躍。優勝に安どの表情を浮かべた。

 優勝が決まると笑顔見せるなど万感な表情を見せた。小久保監督がナインらの手で8度胴上げ後、山川はベンチ前で孫正義オーナーとガッチリと握手して会話をかわした。

 「うれしく思います」としみじみと振り返った山川。

 開幕から4番に座り、3月29日・オリックス戦(京セラD)では移籍1号ソロとなる勝ち越しソロ。レギュラーシーズンでは西武時代の22年10月1日以来、545日ぶりのアーチをかけた。翌13日の同戦では6回に開幕戦以来12試合51打席ぶりとなる2号満塁弾。さらに8回にも驚きの3号満塁弾を放ち、場内は騒然となった。

 スタートこそ順調だったが、6月は23試合でまさかのノーアーチ。7月もなかなかエンジンがかからず、5月22日の楽天戦で2本塁打を放って以降、球宴前の7月21日西武戦まで実に46試合で2本塁打と停滞。「悪い月の方が記憶に残ります。打てなかった月の方が多かったので。非常にそこは悔しかった。その時はまわりがカバーしてくれた。大変助かりました。交流戦?はい。あの時はそうですね。30試合ノーアーチぐらいのときはきつかったですね」と振り返った。

 苦しい中で、「基本的に自分ができることを精一杯やった。6月悔しかったとか悪い方の記憶はどうしても残るんですけど、その時もしっかりもがいたので、打てるようになるために。そこは自分としても少しは成長できたのかな。過去にもいっぱいありましたけど、今回は特にきつかったので」と成長と糧にした。

 後半戦は本領発揮。球宴後の7月5試合で4本塁打を放つと、8月は25試合で11本塁打の無双状態に突入。9月も4番として打線をけん引し、チームの4年ぶりの優勝に大きく貢献した。

 「壁を乗り越えた?」と聞かれ、「やっていけばそれは訪れるものなので。そうやって乗り越え続けないといけないものかなとは感じます。これでバッティングつかんだとかいつでも打てるというのはバッティングにはない。ある日突然おかしくなりますし、ある日突然打てるようになったりする。その中で一番大事にするのはあまりあきらめることなく常に前を向いてやることは非常に大事なのかなと思います」と語った。