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 ◇セ・リーグ 阪神6ー9DeNA(2024年9月20日 横浜)

 阪神・岡田監督にとっては序盤から誤算の連続で痛恨の黒星を喫した。5点差が開いてからの反撃は及ばず、「開いてって、開いたら、あかんやん。3回で終わりや、もう」と語気を強めた。

 中11日で満を持したはずの西勇が炎上した。2回に連打と四球で無死満塁を招き、オリックス時代の元同僚・伊藤光にスライダーを中前に運ばれて2点の先行を許した。3回も連打で無死一、三塁まで攻め込まれ、オースティンには内角シュートを中堅左へ被弾。3回をもたず、47球で交代を命じられた。

 2回0/3は今季最短。4連戦の先陣で期待を大きく裏切り「結果的に打たれた。それが全て」と淡々と振り返った。2被弾して5回降板だった前回8日のヤクルト戦から2試合連続の5失点。3戦連続黒星で7敗目に沈んだ。チームとして9月は4敗目。うち3敗を占める背信だ。

 準備した“ジョーカー”も空転した。ブルペンへの配置転換初日だったビーズリーを1点劣勢の6回から投入。回をまたいだ7回に1死二塁から宮崎に右翼へ適時二塁打を許し、筒香には右越え2ランを叩き込まれた。前回15日のヤクルト戦では6回1失点で8勝目を挙げたばかり。勝負どころでのDeNAの右打者封じを狙い、先発ではなく今季初めて救援に回った中4日での起用が結果的に裏目に出た。

 1点差まで2度迫っても同点には届かず、5得点以上で敗れるのは7月13日の中日戦以来、20試合ぶり(過去19戦18勝1分け)。岡田監督は「でも、序盤で4人もピッチャーを使ったらもたんわ」と5回に勝ちパターンの石井を含む4投手を使った苦肉の継投を嘆いた。5連勝で止まり、巨人から3差へ後退。逆転連覇へ最後の正念場が訪れた。(遠藤 礼)