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 18日の阪神戦後に立浪和義監督(55)が電撃的に退任を表明した中日は19日、バンテリンドームで全体練習した。練習前の全体ミーティングで、指揮官が自らの口で選手に説明。この日は監督の取材対応はなく、各選手がそれぞれの思いを明かした。

 現役ドラフトで昨年DeNAから加入した細川は、今季も打線の核として全試合に出場中。「本当に僕はクビ寸前だったですし、そんな僕をドラゴンズに拾っていただいて、監督に使っていただいて、僕としては感謝しかない気持ちです」。DeNA時代も新人時代から期待されながら一皮むくことができなかったが、立浪監督との出会いが大きな転機となった。

 「去年、“いくら三振してもいいから自分のスイングで思い切って振っていけよ”と言われたのは、メンタル面でも楽になりましたし、今までの野球人生ではそういう感じはなかった。早く結果出さないと、という中でやっていて、一打席勝負で“三振嫌だな”と思うことがたくさんあったんですけど、気持ちも楽になりましたし、ホームランだったり、試合に出続けて結果も出していけたのはそういう言葉のおかげ」

 未来の主砲候補と期待されてきた石川昂は「試合終わりに、ロッカーですごいウワサになって知りました。結構、急だったので、凄いびっくりした」と振り返った。22年の就任以来、熱く厳しく指導を受けてきた一人で「練習の時の態度もそうだし、タイミングの取り方だったり打撃に関していろいろ教えてもらった」と強調した。

 新人だった昨年、育成選手から支配下契約を勝ち取り、セットアッパーにまで成長した松山も“チルドレン”の代表格。「僕が入団した時の監督ですし、思い入れがあるので。僕もまだまだ一人前でもないですし、使っていただいたのは確かだと思うので、感謝しています」。投手で接点はそれほど多くなかったものの「投球に関してあまり言われたことはないけど、今年の春のキャンプで“去年よりちょっとアウトステップしているぞ、体が開くのが早いぞ”と、違いを言ってくれた。僕から見ても本当にちょっとしたズレなんですけど、そのズレを見抜いていただいた。それがなかったら、今年のシーズンはなかったのかなと思うんで、そこは凄く感謝していますし、見抜く力はやっぱり凄いなとつくづく思った」と感謝を繰り返した。