6回、水野の勝ち越し打で生還した万波(左)を笑顔で迎える新庄監督(撮影・石井剣太郎)

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 「ソフトバンク2−3日本ハム」(17日、みずほペイペイドーム)

 終盤のピンチに次ぐピンチを粘り抜いて、同点は許さない。ヒリつくような戦いは1点差での勝利。新庄監督は開口一番「最後、マジ“緊張剛志”」とジョーク交じりに心境を語った。

 鮮やかな逆転劇は六回だった。1死一塁から万波が左中間同点二塁打。さらに2死三塁から水野の中前適時打で勝ち越し。新庄監督は万波の打撃を「小さく見える」と話していたが「身長が元に戻った感じ。ボール球も振らなくなった」と評し、水野には「2割2分でもああいうところで打つんかいっていう。そういう選手は外せない」と絶賛した。

 万波は「長打打ちたいなって思っていたので。いいバッティングだったと思います」と納得の表情。これでソフトバンク戦は5連勝。5月以降8連敗を喫するなど一時は歯が立たなかったが、対戦成績も10勝11敗1分けとした。福岡でのCSをにらんで「2試合敵地で勝って、また(CSで)戻って来れたら気持ちの面でのアドバンテージになる」と連勝を期した。

 連敗ならソフトバンクの優勝が決まる2連戦。初戦を制して目の前での胴上げも阻止。「そうね、そうね」と一瞬喜んだ新庄監督は「選手たちに胴上げを見せるっていうのもいいことかなとは思ってましたけど。でも、ちくしょう、見れなかった」。その先のCSでは、新庄流の“儀式”を準備。敵地で見せつける思いだ。