NY株式27日(NY時間12:44)(日本時間01:44)
ダウ平均   41114.08(-126.44 -0.31%)
ナスダック   17706.93(-18.84 -0.11%)
CME日経平均先物 38340(大証終比:+40 +0.10%)

 きょうのNY株式市場でダウ平均は反落。ナスダックも下げ渋ってはいるものの上値の重い展開が続いている。前日のダウ平均は終値ベースでの最高値を更新したが、本日は動きが一服している模様。

 投資家は明日の引け後に予定しているエヌビディア<NVDA>の決算を待っており、前日のIT・ハイテク株の売りはそれに向けての調整との指摘も出ている。同社の決算はAI関連株の重要な指標となっており、投資家は今回の決算でAIの健全性を見極めようとしている。

 米株式市場は月初の厳しいスタートから安定した足場を見つけようとしている。しかし、パウエルFRB議長が金曜日に来月の利下げ開始を示唆したことで、投資家は楽観的になっている。ただ、議長はペースについては具体的に明言していない。市場では来月から年末まで連続での利下げ実施を見込んでいる。中には大幅利下げもどこかであるのではとの見方も出ているようだ。ただ、エコノミストからは行き過ぎとの批判も少なくない。

 一方、強気な見方は依然として多い。前日はIT・ハイテク株の下落でS&P500も反落していたが、ストラテジストからは、それを気にし過ぎる必要はないとの見解も出ている。「S&P500は7月16日の終値ベースの高値を上抜こうとしているため、やや乱高下しているが、ゴルディロックスを示すデータ、FRBの利下げ期待、堅調な5-7月期決算など、強気派には強力な追い風が吹いている。現実的な脅威は成長の急減速だけだが、それは起きていないようだ」と述べている。

 アップル<AAPL>が小幅高。前日引け後にマエストリCFOが年末に退任し、後任に財務担当副社長のパレク氏が就任する人事を発表した。パレク氏のCFO就任は2025年1月1日付で、計画的な後継人事の一環だとしている。特に株価に影響は無いようだ。

 メディア大手パラマウント・グローバル<PARA>が下落。メディア業界の大物ブロンフマン氏が買収合戦から撤退したことを明らかにした。

 レストラン運営のカバが下落。同社の筆頭株主と幹部グループが株式の売却を申請した。筆頭株主のアルタル・インターナショナルSCAが600万株の売却を申請したほか、経営陣ではシュルマンCEOが20万1504株の売却を申請。

 スーパー・マイクロ<SMCI>が続落。空売りで知られるヒンデンブルグ・リサーチ社が同社株を空売りしていると公表したことが嫌気されている。

 家庭や施設向けのプールやスパを手掛けるレスリーズ<LESL>が大幅安。9月9日付で新CEOにマクドネル氏を任命する人事を発表した。同社はまた、従来の通期見通しを維持するとも述べた。就任までは、ストレイン会長が暫定CEOを務める。

 キットカット等の多様なブランド名で菓子類を手掛けるハーシー<HSY>が下落。アナリストが投資判断を「売り」に引き下げ、目標株価も従来の195ドルから182ドルに引き下げた。

 イーライリリー<LLY>が保険適用のない自費診療の患者が自社の減量薬「ゼップバウンド」の単回用量バイアルを、通常版の半額で購入できるようになったと発表。それを受けて肥満治療薬のセマグルチドを含む配合剤を販売しているヒムズ&ハーズ・ヘルス<HIMS>に売りが強まっている。