WEST SUSSEX, England (June 25, 2015) - The birth of the Nissan JUKE-R set a benchmark in 2011 as the world's first Crossover supercar, marrying Nissan's innovative JUKE with the engine and running gear from the legendary Nissan GT-R - the brand's flagship sportscar. Now, four years on, JUKE-R has been given an exciting upgrade to reflect the latest model of the JUKE coupled with even more power and bolder styling. Welcome the JUKE-R 2.0.

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公式で出して「しまった」 スペシャルすぎるモデルとは

 日産「GT-R」は、「スカイラインGT-R」から含めると長きにわたって展開されてきた国産スポーツカーを代表するモデルでした。
 
 現行型である「R35型」は2025年モデルをもって生産終了が決定しましたが、そんなR35型の強力なパワートレインを“移植”されたコンパクトSUVが存在します。現在もなお、話題になるスペシャルモデルですが、一体どのようなクルマなのでしょうか。

なんで市販化しちゃったの! 「超小型GT-R」とは

 その過激なモデルとは日産「ジュークR」です。2010年登場のコンパクトSUV「ジューク」をベースにしています。

【画像】超カッコイイ! これが「超コンパクトGT-R」です!(85枚)

 ジュークはコンパクトスポーツカーの俊敏さとSUVの力強さを結合させたコンパクトSUV。当時はまだコンパクトSUVが少なかったなか、直線や曲線、多角形を用いるなど奇抜デザインをまとってデビューしました。

 インテリアも精密機械のようなメカニカルさ、生体的なしなやかさを結合させた斬新なデザインで、他のクルマとは一線を画す、独創的なモデルでした。

 ボディサイズは全長4135-4165mm×全幅1765-1770mm×全高1565mm、ホイールベースは2530mm。パワートレインは1.5リッターガソリンエンジンまたは1.6リッターガソリンターボエンジンが用意され、トランスミッションはCVTのみ、駆動方式はFFおよび4WDが設定されました。

 日本では独特なデザインながらも扱いやすいサイズなどから人気を博し、コンパクトSUVジャンルを開拓。欧州や北米などの海外でも販売されるなど、主力モデルへと成長を果たしました。

 日本では2019年末に販売終了しましたが、同年に2代目が発表されており、独特なデザインは引き継がれ、海外専用車として現在もラインナップされています。

 このジュークの初代モデルをベースに、日産の欧州法人は2011年10月4日、ジュークRを突如発表。同月25日にはスペインでサプライズ公開しました。

 開発は欧州日産のテクノロジーセンター(NTC-E)が手掛け、製造は英国のモータースポーツ大手RMLが担当。「世界最速のクロスオーバー」だといいます。

 「R」の名称の通り、パワーユニットにはGT-Rと同型の3.8リッターV型6気筒ツインターボエンジン「VR38DETT」型を搭載。487馬力を発揮し、6速DCTと4WDシステム「アテーサE-TS」を組み合わせます。

 なお、GT-Rよりもホイールベースが短いことから、専用品のプロペラシャフトを取り付け、重量配分も考慮。

 ボディはロールケージが溶接され、サスペンション剛性も高められるなど、ボディワークにも手が入れられ、レーシング走行も見据えて開発されました。

 エクステリアはマットブラックに塗装され、ホイールはGT-Rと同じエンケイ製20インチの鍛造品を装着。フロントバンパーは5つの丸いロアダクトを備え、2分割リアスポイラーを装備するなど、ジュークらしい斬新なデザインに強い存在感が与えられています。

 インテリアはGT-Rと同じステアリングやシートなどが取り付けられ、まさに「コンパクトGT-R」ともいえる状態に仕上がりました。

 当初はワンオフモデル(厳密には左右ハンドル仕様があるため少なくとも2台存在)の予定でしたが、2012年5月、英国日産はこのジュークRを限定で市販することを発表。

 市販モデルは改良が加えられたGT-R 2012年モデルをベースとすることで、553馬力へとパワーアップしました。当時の価格は5000万円程度となっています。

 さらに、2015年6月に英国で開催されたモータースポーツイベント「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」において、アップデートされた「ジュークR 2.0」が公開。

 2014年改良モデルのジュークとGT-R NISMOをベースとしており、最高出力600馬力へと出力向上を図るとともにデザインも一新。正統な進化を遂げています。このジュークR 2.0の市販化は残念ながら叶いませんでした。

 そんなジュークRですが、奇跡的な登場を果たしたモデルとしてスポーツカーファンを中心に話題が絶えず、SNSなどでもさまざまなコメントが投稿されています。

「こんな可愛らしいのに…」「R35と同じエンジン積んだジュークRってイカれたモンスターだよね」など、独創的なエクステリアに強力なユニットを搭載することに関心を持つ人は少なくないようです。

 また、「売ってたんだ!」「乗ってみたい」「運転したらどんな感じなんだろう」「2代目ジュークでも出てくれないかな〜」など、市販化が叶っていたことへの驚きや、運転フィーリングの興味に加え、現行モデルをベースにしたジュークRを待つ意見も。

 さらに、「現代によみがえったパルサーGTI-R」など、かつて日産が販売していたコンパクトカー「パルサー」をベースに、世界ラリー選手権(WRC)に参戦するために強化したスペシャルモデル「GTI-R」を思い出した人もいるようです。