デジタルメディアのCNETが、Mashable、PCMag、Lifehackerなど複数のテック系メディアを所有するZiff Davisに売却される見込みであることがわかりました。

CNET to Be Sold to Ziff Davis in Sign of Possible Media Deals to Come - The New York Times

https://www.nytimes.com/2024/08/06/business/media/cnet-ziff-davis.html

CNET sold to Ziff Davis for over $100 million

https://www.axios.com/2024/08/06/cnet-ziff-davis-red-ventures

この件に詳しい人物によると、Ziff DavisはCNETを所有するRed Venturesに1億ドル(約147億円)以上を支払ったとのこと。Red Venturesはこの買収についてコメントを拒否しました。

ニューヨーク・タイムズの取材を受けたZiff Davisのヴィヴェク・シャーCEOは買収を認め、「手元にある約8億ドル(約1170億円)の現金でデジタルメディア事業を買収するという戦略の一環です。GoogleやMetaのようなハイテク大手がデジタル広告費に占める割合を増やし、人工知能の進歩がデジタルメディアの状況をさらに混乱させる恐れがあるため、業界全体でさらなる取引が行われると予測します」と述べました。



CNETは1993年に設立され、テレビ番組やインターネットメディアを展開してきました。2008年にはViacomCBS(Paramount Global)が破格の評価額で買収し、2020年にはRed VenturesがViacomCBSからCNETといくつかの小規模ウェブサイトを買収。2022年、Red VenturesはCNET買収の一環として取得したGameSpotやTV Guide、Metacriticなどの小規模ブランドをFandomに売却していました。今回の取引額は、2008年当時のわずか18分の1の価格となりました。

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CNETは、ひそかにAIの助けを借りて作成した記事を掲載するなど波乱を引き起こした過去があります。

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シャー氏によると、CNETの買収を決めた理由は、業界では有名なブランドであること、ハイテクに関心のある読者層を求める広告主にリーチできることだそうです。また、CNETはさまざまな製品のレビューを掲載しており、そこから成果報酬を得られることも利点の一つです。シャー氏は「テクノロジーと通信の製品・サービスは、個人向けであれ、家庭向けであれ、ビジネス向けであれ、依然として複雑です。ニーズはあるはずです「と述べました。