なぜ意外なトコロで「アイス」売ってる? トヨタとサーティワンの夢のコラボ!? 「e-Palette」で移動販売した理由とは
レース観戦の暑い中、サーティーワンアイスクリームがe-Paletteに乗ってやってきた
真夏のモータースポーツは、コースサイドで観戦している観客も大変。
そんな観客席近くにサーティーワンアイスクリームの移動販売車がやってきてくれるという素敵なイベントがありました。
2024年8月3日〜4日に開催されたスーパーGT第4戦富士350kmレース。予選日・決勝日ともに真夏の太陽の光がギラギラと照りつける中開催されました。
レースはGT500クラスは8号車ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT#8が予選でトップ、決勝でもトップと完全優勝を果たしました。
GT300クラスも65号車LEON PYRAMID AMGが予選・決勝をトップで駆け抜け、こちらも完全優勝を果たし盛り上がりを見せました。
そんな盛り上がったレースを観戦するために土日合わせてのべ5万人を超えるファンが富士スピードウェイに駆けつけ、グランドスタンドやコースサイド、キャンプエリアで応援している姿がありました。
グランドスタンドでは多くの飲食店が出店しているなかで異色の出店ブースがありました。
それはe-Paletteを使ったサーティーワンアイスクリームの移動販売車です。
そもそもe-Paletteとは何かといえば、トヨタが2018年のCESで発表した、モビリティサービス専用次世代電気自動車です。
2019年の東京モーターショーでもバスのようなスタイルで登場しています。
東京オリンピックでも移動用のモビリティとして活用されたこともあります。
e-Paletteは「人流」「物流」「コト流」をテーマに各地で実証実験を行っており、人を乗せて移動するする人流、物を運ぶ物流、何かイベントなどを行うコト流の実験をしています。
今回富士スピードウェイでも、体が不自由な人や、ベビーカーなどを押している人などが簡単に場内を移動するためウェルキャブとして巡回する人流サービスを行っていました。
そして物流とコト流を合体させたような、サーティーワンアイスクリームの移動販売車が場内を巡り、アイスクリームが手軽に買えないイベント広場から離れた駐車場でのアイスクリーム販売を行っていました。
移動販売車の近くで様子を見ていた関係者によると、「人流はウェルキャブでテストをしておりますが、その他に物流やコト流を何かできないかということで、サーティーワンアイスクリームさんとコラボして移動販売車として今回実証実験を行っています」とのことです。
ではなぜサーティーワンアイスクリームなのかといえば、富士スピードウェイの近所にサーティーワンアイスクリームの工場があること。
そして以前にも富士モータースポーツフォレストのウェルカムセンター内にサーティーワンアイスクリームの出張販売所を設置した経緯もあり、今回もサーティーワンアイスクリームとコラボすることになったそうです。
そんなサーティーワンアイスクリームですが、8種類のフレーバーを1つ400円で販売していました。
富士スピードウェイ内を移動販売していたため、移動販売車がイベント広場に来るのを待っていたお客さんも多くいたようで、イベント広場に来た時には行列ができていました。
人気のフレーバーはどれだったの店員さんにお聞きするタイミングを逃してしまいましたが、人気の8つのフレーバーが用意されていたこともあり、どれも一様に売れているようでした。
そしてこのe-Palette、普段は人流用にバススタイルになっていますが、物流とコト流用に、冷蔵庫の設置と販売用にカウンターを設置していました。
冷蔵庫の電源はもちろんe-Paletteのバッテリーから供給されています。
1日走り回る他に冷蔵庫に電源を供給しても問題ないほどの電池が備わっています。
夜間に富士スピードウェイにある急速充電器で充電している様子も見られました。
また簡易ながらカウンターを簡単に設置できる程度のスペースが車内にあるため、移動販売車としての能力もあるように見えました。
将来的には自動運転で人流や物流の担い手になる可能性もあるe-Paletteです。
今回は人の手による運転で移動を行っていましたが、BEVらしい静かで快適な移動をしていました。
レースやサーティーワンアイスクリームも魅力的で注目してしまいますが、今後も各地で実証実験を行っていく予定のe-Paletteにも注目です。