アラブ首長国連邦のドバイで2024年4月17日、豪雨の後で浸水した道を歩く人=ロイター

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 ドバイなどの観光地がある中東アラブ首長国連邦(UAE)で16日、記録的な集中豪雨により世界有数のハブ(拠点)空港であるドバイ国際空港が水没するなど大きな被害が出た。

 SNS上では近年行われている人工雨が原因だと疑う声も出たが、専門家の多くが否定している。

アラブ首長国連邦のドバイで2024年4月17日、豪雨による浸水で動けなくなった車=ロイター

 UAEの英字紙ザ・ナショナル(電子版)によると、国立気象センターは、現地時間の16日午後9時までの24時間に、同国東部アルアインで254ミリの降雨を観測。UAEの平均降雨量の2年分が降り注いだといい、「(独立前に英保護領だった1949年以降)記録がある範囲で史上最高」の集中豪雨だったとした。

 AP通信によると、15日から降り始めた雨が16日午前9時ごろに強くなり、ドバイでは16日の24時間に142ミリが降り、年間降雨量の94.7ミリを上回った。ドバイ国際空港では滑走路の誘導路が水につかり、同日夜には到着便の受け入れが不可能に。欠航や遅延が相次いだほか、周辺道路も冠水して陸路で空港にたどりつけなくなった。