認知症による「徘徊」の対策方法3選! 介護者が知るべき予防法・ポイントを専門家が解説!

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認知症の人の「徘徊」で頭を悩ませている介護者は意外と多いのではないでしょうか。今回は「介護福祉士」の若井さんに、徘徊の対策方法や予防策を解説していただきました。

※この記事はMedical DOCにて【認知症の人はなぜ徘徊するのか 原因と対策を介護福祉士に聞く】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。

≫認知症の進行を遅らせるために「自分でできること」と「我々がすべきこと」

監修介護福祉士:
若井 由加(介護福祉士)

名古屋市の老人保健施設で5年の実務経験後、介護福祉士資格取得。老人保健施設以外の施設介護を経験するため、有料老人ホームへ転職。15年間有料老人ホームで管理職を経験後、現在は家族の経営する会社で地域の在宅支援センターと連携しながら、地域の高齢者サポート活動をおこなう。

編集部

徘徊に予防策はあるのでしょうか?

若井さん

徘徊を未然に防ぐ方法はいくつかあります。「徘徊=一人でうろうろ歩き回る」状態にさせないことなので、「介護サービスを使う」「玄関や窓にセンサーを設置する」「定期的に外出や運動を家族と一緒に行う」などが挙げられます。

編集部

それぞれどのような特徴があるのか、簡単に教えてください。

若井さん

まず「介護サービスを使う」ですが、目が行き届かない時間帯に介護士に依頼をすると、付き添ってもらえるため、認知症の方も安全ですし家族の負担も減ります。次に「玄関や窓にセンサーを設置する」ことで、家を出たことが家族にわかるようになります。すぐに追いかけて徘徊を防ぐことができますね。また、「定期的に外出や運動を家族と一緒に行う」ことで、必ず結果が出るわけではありませんが、運動による満足感や疲労感で徘徊を減らすことが期待できます。

編集部

徘徊が起こってしまったときは何をすればよいのでしょうか?

若井さん

実際に効果を出しているのが“GPSによる追跡”です。これには、事前準備が必要で、GPS機能のついた携帯や端末を購入もしくはレンタルをします。最近は携帯だけではなく、GPSの付いた靴や帽子、服に縫い付けるものなど種類も豊富です。徘徊がおこってしまったら、すぐに通信業者へ追跡依頼をします。その他、服に名前と住所、電話番号やメールアドレスを記入したものを縫い付け、発見を早めることが期待できます。