工事が進む大阪万博会場

 大阪・関西万博の会場となる夢洲の建設現場で、3月28日、爆発事故が発生した。日本国際博覧会協会の発表によると、グリーンワールド(GW)工区の屋外イベント広場横のトイレで、溶接作業中に発生した火花が、配管ピット(パイプなどがまとめられたスペース)に溜まった可燃性ガスに引火して爆発。1階床が破損したが、けが人は出なかった。

 現在、GW工区では火花が発生する作業はすべて停止。可燃性ガスが溜まらないよう再発防止策を徹底したうえで、作業を再開するという。会場予定地では、GW工区のみ一部が廃棄物処分場となっているため可燃性ガスが発生しているが、ほかのエリアでは発生していないという。

 今回の可燃性ガスはメタンガスだと思われるが、爆発事故を受け、Xでは批判が吹き荒れている。

《危惧していたことが実際工事現場で起きたってことですよね》

《安全重視とか再発防止とか言ってるけどどうやって?》

《ゴミから発生する可燃性ガスといえばやっぱりメタンですよね。SDGsを掲げる万博会場から、最強の温室効果ガスが湧き出す。皮肉なもんですね》

《メタン万博》

《入場者が喫煙所でタバコを吸ったらドカンとならないかコレ?》

「万博会場である夢洲(ゆめしま)では、以前からメタンガスの問題が指摘されてきました。

 たとえば、会場の最寄り駅となる地下鉄の新駅を作るにあたり、大阪市は、当初、工事費を約250億円と見込んでいました。ところが、地盤沈下への対応や、メタンガスの防爆対策などで、さらに約96億円が必要と判明し、2022年の段階で約346億円まで膨らみました。

 メタンガスは地中から噴出するわけですから、この額ですむかどうかはわかりません」(政治担当記者)

 GW工区は、埋立地としては「夢洲1区」と名づけられている。本誌は、2023年10月、地元の市民団体に話を聞いている。

「『管理型最終処分場』である夢洲1区内には、袋詰めされた泥が積まれているエリアがあり、その量は3立方メートルの袋詰めが1万袋あると言われています。

 大阪市によると『中程度のPCBが含有されている土』で、今後は50cmの土で覆い、その上をコンクリートで固めて万博、IRの駐車場にする計画だそうです。

 国と大阪市は、このまま汚染を封じ込めてしまうのでしょう。とくに1区には、有毒な焼却灰や飛灰などが860万トンも埋まっているとされ、有毒の『メタンガス』も放出されているので心配です」

 会場でのメタンガスの危険性は、国会でも追及されていた。2023年11月29日の参院予算委員会で、社民党の福島みずほ氏は、万博会場でメタンガスが出たことはあるかと質問。

 自見英子万博担当相は、「会場の建設工事においてメタンガスが発生したという事実は報告は受けておりません」と答弁。続けて、仮にメタンガスが発生した場合、「施工者がただちに必要な対策をおこなうと同時に、博覧会協会をはじめとする関係者間で情報を共有するなど必要な適切な対応を取る」と、危機意識に欠けるような発言をした。

 すぐさま福島氏は、「メタンガスに火がついたら爆発します」と突っ込んだのだが、まさにこのときの追及が現実となった形だ。

 爆発事故が起きたいま、大臣の言葉を信じれば適切な対応がなされるはずだが、今回の件で工事の進捗に影響が出るのは間違いない。トラブルまみれの万博は、はたしてどこに向かうのか――。